【2024/10/21】虹鱒は、もういいです。

”サイレントコントロールメカ搭載”と書いてある自宅アパート(築20年)の給湯器なんですが、サイレントどころか常軌を逸した爆音で夜風呂に入ることがためらわれるほどです。

台所の二口コンロの片方がセンサーの不調で点火しなくなったので管理会社を通し設備屋さんに作業を依頼し、ついでに給湯器の爆音も聞いていただくと専門家的にもこりゃウルサイなということで、新品に入れ替えるダイレクションとのこと。

点火しないコンロもまるっと交換(ビルトインだから大変だろう)となりそうで、重要設備2つが新品に入れ替わる晩秋となりました。それがいつなのかは不明なんですが、なるべく早くしてほしい。

今回は虹鱒の川で虹鱒をきっちり釣る回です。

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信頼と実績

最初に入ろうと思っていた某川は濁っていました。数日前にまとまった雨が降ったみたいで増水分がまだ残っており、ぎりぎり釣りにはなる笹濁り程度だったんだけど、やや渡渉に恐怖を感じたので車で40分離れた別の川へ移動してみます。

昨年秋から区間の開拓をはじめて、気温が低い春先と秋にはコンスタントに私を喜ばせてくれる虹鱒の川。こちらもやや水量は多いけど水は冷たく澄み切っています。ゴミの多さは相変わらずで嫌になりますがそれでも虹鱒は健気に水面下で今日もエサを探して動き回っている、はずです。

いつもなら下手すりゃ第一投からアタリがある高実績のポイント、20投ほどしてもなんの気配もありません。もしかしたら魚が移動しているのかと勘繰りましたが、おそらく時間が悪すぎるのでしょう。

毛ばりを付け替えるのが面倒だったので、ドライ毛ばりを流れ込みに落とし自然に沈める方法で水底に張り付いた虹鱒連中を引き出す作戦に切り替えます。

その数投目でラインが張りぴたりと止まりました。その後きんぴかの魚影は一直線に下流へ向かって走り始め、ラインブレイクの限界点まで達するとロッド操作でいなしながら私も一緒に下って行ってランディングのタイミングを探ります。

水中の魚の引きはなかなかのもので無事にランディングできればシーズンベストかという手ごたえで、そう思えば思うほどバラシを恐れ性急なランディングをしがちなので、急がずでも無駄に泳がせず、慎重かつスピード感をもって関係諸機関と緊密に連携をしつつ魚とのやり取りをつづけました。

何とか浅瀬に寄せてネットに納めると、その全長より厚みが印象的な虹鱒であの強烈な引きに納得しました。42cmと記録更新とはなりませんでしたが十分満足です。しいて言えば主観のヒットシーンを撮影できなかったことが心残りですが、魚体もリリースシーンも撮影できたのまあ良しとしましょう。

水面では出ないけど水中の活性は高くさらに狙えそうだったのでその先のポイントを含めてしばらく探ってみますがイマイチ反応はよくありません。時期的に数の釣りというよりは一発釣れるとデカい時期みたいです。

セコマ休憩をはさんでもう一度同じ場所で釣りをしてみます。いやほんと、スレていない川って最高です。

河原に響く選挙カー

衆院選を今週末に控え、私が住む町にも選挙カーが往来するようになりました。今更私が言うことでもないのですが、きわめて謎な”選挙戦”というやつが始まったみたいです。爆音かつかぶせ気味の「ありがとうございます!」を連呼しながら走り回るのが選挙戦なのか...という疑問は小学生でも感じるおかしなことではあります。

唐突ですが私は政治に疎いです。それだけは自信があります。いい大人がこんなことを言うとひんしゅくを買いそうですが、正直に言うと興味がないというよりは無力であることを実感し一線を引いているという立場でここ数年冷ややかにそれらを見ています。

「死に票となってもあなたが投じた一票には意味がある」という意見も所詮はきれいごとで、今までに一人も国会に人を送り込んだ経験がない私としては、ただただマイノリティであることを実感し、いかにこの国から去るかということに真剣に取り組むことを考えさせるのがこの国政選挙というやつです。(市議や道議は落ちる人の方が珍しいからたくさん送り込んだけど)

マスコミの報道、ネットなどで垣間見る一般の人たちの意見を見ていると、こと政治に関してはなぜか批判ばかりで任期中の実績を調べ肯定的に評価することもなく、マイナスな報道のみで感情的に”大切な一票”を投じる人が多いようで非常にあぶなかっしく感じもします。オオタニサンには一挙手一投足すべてに賛辞が贈られるのに、同じくらい頑張っている政治家には一ミリの褒め言葉も無いのはなぜだ?

そういう人たち、要するにマスコミの一面的な批判や偏向報道に踊らされる人たちは、いざ本当にこの国が沈没しかけて間違った方向に進むかもというという時にも簡単にプロパガンダに染まるのだろうと思います。すでにそれは始まっているのかもしれませんがね。

政治に興味がない自分を正当化するということではありませんが、それくらいだっらいっそのこと諦観&傍観を決め込むのも悪くないんじゃないか。もちろんこの国の行く末に関心がないわけではありませんが、私はもう私の理想がこの国で、いや現状の世界で実現は無理なのだろうと思っているので、当面自分の目の前のことに必死になって自分と少数の身の回りの人のことだけを考えて生きていこうと思っているんです。

私たちは世紀末(世界の終焉という意味)を生きているという感覚がここ数年で確信に変わりました。

それにしても冗談抜きで、近い将来この国はどのシナリオかはわかりませんが存亡の危機に直面しそうですね。それまではかろうじて残されている環境の中でバードウオッチングと釣りをし、自宅では心静かに木工をして平穏に過ごしたいと思います。自分にできることはそれくらいです。

あとはなるべくゴミを出さず、犬猫に優しくし、人を極力傷つけずに生活することくらいで、本当に無力なものです。私には何もできない。

さて釣りの話ですが、さびれた街に佇む候補者の曇りなき笑顔のポスターを横目に、セコマから先ほどのポイントへ舞い戻りもう一度アプローチをしました。今度も先ほどと同様に流れの中に毛ばりを巻き込んで無理に沈めて水底を意識して流してみます。

出し方のコツはわかったのでばっちりアタリからやり取りまでを録画することができました。実際に見るより魚が小さく見えてしまうのは残念ですが、豪快な竿鳴をご堪能ください。

先ほどよりもやや小さい40ジャストの虹鱒です。こちらも丸々と太っていてどこで何を食べているのかと聞きたくなるほどです。一匹目より引きは強く何度かハリスを切られるレッドゾーンまで入りましたがナントカ持ちこたえこちらもランディング成功。

今シーズンはインスタネットのロンググリップの効果もあるのでしょうが明らかにランディング成功率があがりました。そしてラインブレイクを減らすこともできているので成長を実感します。

出戻りの3匹目

先ほどの川ですっかり満足をし、私的にはなんならこのまま帰宅してもいいくらいの釣果ではあるんですが、せっかく2時間近くをかけて遠くまで来たのであまり入ったことがない近くの川に降りてみることにしました。

コンディションが不安定な川なんですが水量は多めでいかにも大型魚が出てきそうな雰囲気ではあります。降りられる地点を探してめぼしい橋に車を止めて川をのぞき込むという行為を繰り返している、いかにも不審者といった風情で、後ろを通過するパトカーを変に意識してしまい手足が同時に出てしまいます。

どこを見ても高い両面護岸に遮られ入渓地点を見つけることができず、結局一つだけ降りられる場所を知っていたのでそこから降りようとしたのですが、なんと珍しいことに先行者らしき車が止まっていた。どうやらカップルで来ている釣り人のようです。最近多く見かけるようになりました。羨望と憎しみのまなざしを車内から注いでやりました。でもいい人そうだったな。

ほかにどうしても入渓地点を見つけることができず、空き地に車を停めドーナツを頬張りながら思案しました。

どこに行くにも中途半端な時間(14時)と距離で、行き場を失くした深夜のリーマンのように出先で手詰まりとなった次第です。こんな時のためにさんざん釣行計画なるものを練っているはずなんですが、現場ではそううまくコトは運びません。

なんとも及び腰な答えに行きついた私は、午前中に入った川の別区間を2時間ほど探ってから帰宅しようと車を走らせます。

先ほどのポイントより下流の橋のそばの空き地に車を停めて入渓します。初めての区間だし水量も多くて遡行はなかなかに大変な作業でした。アタリはまったくありませんが、当然川はつながっているわけで魚は居ると確信できる、それがあるだけで釣れない時間の疑心暗鬼が大幅に減ることになります。これが信頼と実績というやつなのでしょう。

1時間半の遡行で一度アタリがあっただけ。川幅が狭く深く困難な釣行を続け、予定していた脱渓地点直前の深み。ここはさすがに出るんじゃないかと勘案しましてカメラを川中の岩の上に座らせていざ毛ばりを投入です。

ここら辺りでは小さいのしか釣ったことがなかったので、ラインが止まった瞬間は完全に油断をしていてサクッとランディングできんだろと早々にネットを取り出します。しかし思っていた以上にトルクがありグイグイと下流へ引っ張られ流れ落ちていくので私もともに20Mほど下りました。

ランディングしてみると思いがけずに40ちょうどのこれまたしっかり太った結構な虹鱒で、ここまでの遡行の苦労が消し飛びましたが、いや、ここは脱渓点ですぐ上に車を止めるスペースがあるから、はなからここに車を止めて釣りあがっていればもっと有意義な午後になったんじゃないかと、ふと思ったりもしたんだけど、いや、釣りあがってきたからこそアプローチがうまくいってこの虹鱒が食いついたんだ、そう思うことにしました。ぜえぜえ。

まだ20分くらいは川にいても大丈夫なので、次のポイントが最後だ、次のポイントこそ最後だ、この一投が本気のマジでラストだ、を何度も繰り返しいい加減影が長くなってきたので引き上げることに。

いや釣果は十分だ。私としては大型に分類される40upを同日に3匹も手にしたのだから。何気に初めてのことで、もうしばらく虹鱒はいいやという気になりました。実は午前中の激アツポイントで2度同じサイズをばらしているので、あいつらをランディングできていれば40upが5本そろったということになり、やっぱりこの時期のこの川は相当にアツイんだなと再認識した次第です。

まだ釣り場としてマイナーなんだけど、そのうち釣り人も増えるんだろうなと心配になりますが、その時はまた別の川を開拓するときなんでしょう。震えて待ちます。

釣行データ

天気と気温

  • 晴れ
  • 現地最高気温15℃

タックル

釣った魚

  • 虹鱒3匹(42,40,40cm)

確認した野鳥

  • アオサギ
  • トビ
  • カワガラス
  • キジバト
  • カワラヒワ
  • ムクドリ
  • ヒヨドリ
  • ハシボソガラス
  • アオジ(鳴)
  • アカゲラ
  • オオハクチョウ

野鳥は不作でした。前回お話しましたが今回は動画撮影に集中した釣行にしようと決意しスクリーンばかりを眺めていたため野鳥観察がおろそかになったんです。仕方がありません。二兎を追う者はナントカというやつです。

これをお読みいただいているアングラー諸氏も感じているかもしれませんが、今年はサクラマス不作の年なのかもしれません。今日入った川は例年この時期多くのサクラマスを見かけるのですが、今シーズンはどこに行っても彼らの姿を目にしていません。原因はまったくわかりませんが、川にいないのは事実でちょっと気になっています。

今回は40upを3本手にし、少しですが上達を感じました。魚を引き出す技術もそうですが、ランディングスキルが大幅に上昇したと感じます。やわらかいロッドを持つようになって、魚がなかなか寄らなくなった反面、急激なテンションの変化にもやわらかいと対応できるので、時間さえかければ大型の魚もばらしたり切られたりすることなくランディングできるということが分かったのです。

こちらが今日(いつもだけど)使ったロッド。テンカラ専用ではありませんが私には合っています。テンカラがさらに面白くなった一本。

当たり前ですがロッドには個性があります。それはある程度の時間をかけないと判明しないんですね。現状各々個性が違う二本で釣り歩いていますが、フィールドによって使い分けることができていて、この点でも我ながら上達をかみしめている次第です。

近日中にこの日の釣行の動画をアップしますので、見ていただけますと幸いです。ここにもリンクを貼るのでぜひ。たぶん次回が今シーズン最終日です。またお読みいただけると嬉しいです。

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