オフシーズンにロッドをあれこれ物色していたのですが、テンカラロッドの選択肢はここ数年でさらに増えた印象です。ズーム式、もしくは2wayと呼ばれるものが複数社から発売されており、要するに長さを2段階に調整でき、一本の竿で様々なシチュエーションに対応できるものもあります。
しかし、往々にしてそのような商品は買って後悔する、要するに使い物にならない場合が多いのですが、がまかつやニッシンといった有名なメーカーがいい値段で売っているので、そんなことはないんでしょう。これからロッドを買おうと考えている方は、ぜひ候補に入れてみてください。
暑くて中断した釣りとオオヨシキリ

去年開通した道路沿いの川でまだ入ったことがない場所がいくつかあるので、今回から少しずつ開拓を始めることにしました。
道路には一見ヒグマのものっぽい糞がたくさんありますが、近づいてよく見ると狸のため糞でした。それでもひと気のない山奥であることには変わりないので、いつも以上に慎重に音を出しながら川まで降りました。
降りてみると、濁っている…先日まとまった雨が降り、間に一日おいたから大丈夫だろうと踏んでいたのですが、水量は落ち着いているものの白濁した流れでさすがに厳しそうな雰囲気です。
100mほど毛ばりを変えながら釣りあがってみましたが、まったく反応が無く、黙って来た道を引き返しました。川から上がり汗を拭い一息ついてから、さてこの後どうしようかとしばし考えたのち、最近行けていなかった石狩川より西の渓流に向かうことに。
こちらは一転してコンディションは良いものの、おそらく入渓者が多く相当スレている様子。私が釣りをしている間にも数台の車が通り過ぎていきましたが、皆涼しい車内からニヤニヤ様子を見るだけで川に降りることはなく走り去っていきました。
釣れないし暑いしで、私も冷房の効いた車内でかちんかちんに冷えたCCレモンでも飲みたくなってしまって、とりあえず川から上がってコンビニに車を停め、さてこれからどうしようと再び思案した結果、フトこのまま帰宅するという考えが一瞬頭をよぎり、そのよぎった考えを振り払えずに、そのまま増量中の600mmのCCレモンをがぶ飲みしながら自宅に向けて車を走らせました。
途中、篠津運河のわき道を鳥を見たくて走ったのですが、収穫がありました。あのあたり、江別や新篠津のあたりはオオヨシキリがとても多く、水辺のイタドリの藪は彼らの繁殖地となっており、いたるところから独特なギキョギキョ声が聞こえてきて、車を畦道に止めてしばらく観察をしていると、なんと目の前の電線に出てきてくれました。(上の画像)
声はよく聞くけど姿をじっくり観察できることは稀で、釣りで使えなかった今日の分の運をここでしっかり使うことができました。大きく口を開けてさえずり、イタドリの葉を縫うように飛び交い採餌をしている様子を見ることができました。
付近にはモズも多く、何気に今シーズンはまだモズを見ていなかったことに気が付きました。もうそろそろ繁殖期も終わり、オオジシギが飛ぶ音も、エゾセンニュウのあの声もいつのまにか聞こえなくなっていくのでしょう。そして気が付くと秋がきていて夏鳥は姿を消し、一瞬の静寂ののち、今度はガンカモが北から帰ってきて冬がやってきます。
初夏の現在から、冬が来るという事実が憂鬱で仕方がありません。と言っても来たら来たでうまくそれにも慣れてしまうのだから、人間とはスゴイものです。
あたらしい朝が…来た

朝目が覚めて湿った布団からはい出し、キッチンでコーヒー用の水を浄水ポットからコッヘルに注ぎガステーブルのコックをひねり火をつけた後、特にすることが無くて暇なので、キッチンカウンターに置いてあるラジオのONボタンを押します。
するとたいてい、張りに張った声の”イッチ、ニッ、サッ、シ”がその小さなスピーカーから割れて聞こえてきます。そう、ラジオ体操です。
100年近くの歴史を有するまさに国民的体操で、そのスタイルは私が知る限り変わらずに昭和の雰囲気を色濃く残したまま今も変わらずに続いています。
私はモノゴコロついたころから、このラジオ体操が一貫して大嫌いで、早く消滅すればいいのにと思ってきました。だから毎朝ラジオを寝ぼけまなこでなんとなく点けてしまって、それが流れていることに気が付き、すぐに消すという無駄なことを繰り返しています。
嫌いな理由ですが、ざっくり言うと、明るく朗らかで、健全な精神は健全な肉体に宿る然としたその時代錯誤なスタンスがそもそも受け付けないのです。早朝に起こされ希望も喜びもないのに変な歌を黙って聴き、科学的根拠のない健康体操を強いる。これ以上に理不尽なことはないでしょう。
昔はその思想そのものが嫌いでしたが、大人になった現在ではその効果にもはっきり疑義を呈しています。そもそも反動をつけて体を伸ばすことはかなり負荷の強い動きなので、すでに健康かつほかのストレッチ等で体が温まっている人ならまだしも、起きてすぐのガチガチに固まった体ですることではありません。
みんな黙っているだけで、足腰関節をラジオ体操で痛めた経験があるという人も結構多いと思います。
ほかのストレッチをしている人なら容易にわかると思いますが、体はお昼を過ぎたころからようやく柔らかくなってくるもので、起きてすぐにあのような激しい体の動かし方をすれば確実に体を痛めてしまいます。私はヨガをしていますが、ヨガですら朝一ではまともにできません。
どうしても朝にやりたいのであれば、太極拳のような緩やかで静かな動きの体操とウォーキングにすべきでしょう。NHKはあれだけダイバーシティだコンプラだと騒いでいるのに、なぜあの右に偏った体操をやめないのか不思議に思いますが、あの体操もしっかり体育界の各種団体による利権にどっぷりつかっていて、そう簡単に取りやめることができないものなのでしょう。
それでも、早々に中止すべきものだと私は思います。昭和の雰囲気は「ひるのいこい」が担っているので大丈夫だから。
パンを焼く

初めてパンを焼いたのは、おそらく10年位前だと思います。その後しばらく面倒で焼いていなかったのですが、ちょうどよい大きさのコンベクションオーブンを入手し、昨年末から久しぶりに再開しました。
世はグルテンフリー真っ只中。そんな世相に逆行するかのように、私のキッチンはほぼ毎日、焼き立てパンの香ばしく甘い香りに包まれています。
けっして大げさではなく、焼き立てをオーブンから取り出し、10分くらいおいて表面が柔らかくなってから厚めにカットし、そのまま食べるパンほど美味いものはこの世に存在ししません。ここにコーンスープ、もしくは淹れたてのコーヒーなんぞがあれば、もう悶絶するほどにうまいのです。
私は毎日飽きずに、マジでうめぇ・・・と一人つぶやきながら、その150グラムの焼き立てパンの半分ほどを、カットした直後にキッチンで平らげてしまいます。幸せの閾値が低い私は幸せなのかもしれません。
さてそのパンは卵牛乳不使用のヴィーガンでも食べることができるものです。無為な搾取をしなくてもこんなおいしいものが食べられるんだから、もうこれでいいじゃないかと思っています。
こんなレシピはネット上にそれこそ溢れるように存在しますが、材料と作り方をココに記しておきます。令和の中年釣り人はパンくらい焼けないといけませんからね。
材料
- 強力粉 150g
- ドライイースト 3g
- 塩 小さじ2
- 砂糖 大さじ2
- ぬるま湯 100mm
- オイル 大さじ1.5
それぞれの分量は約です。特に塩と砂糖はお好みで調節してください。オイルはできれば高品質なオリーブオイル等が良いのでしょうが、高いですからね。私は普通の調理用の油を使っています。
ドライイーストは3gずつ個包装になっているものが管理が楽なのでお勧めです。
制作手順
強力粉、塩、砂糖、ドライイーストをボウルに入れて軽く混ぜ合わせる。
そこにぬるま湯(40度くらい、ぬるめのお風呂が目安)を少しずつ様子を見ながら注ぎ軽く混ぜ、そこにオイルを加えてからしっかり捏ねていきます。生地は少しねばつく位に柔らかめとし、時々打ち粉として強力粉をふりかけながら表面がスムースになるまで捏ねます。
ボウルに入ったままの生地をそのまま40度くらいで30分ほど発酵させます。大きめの鍋にぬるま湯を作り、そこにボウルを入れてふたをすれば大丈夫です。どちらかというと温度が高すぎて失敗することがあるので、ほんとにぬるいぬるま湯でOKです。
30分後生地が倍くらいの大きさになっているはずなので、もう一度しっかり捏ねて元の大きさに戻します。ねばつくようならここでも適宜打ち粉をしましょう。そしてまた、先ほどと同様に40度くらいで30分くらい発酵させましょう。
また生地が2倍くらいになっているので、今度はなるべくそれをつぶさないように、打ち粉をしつつヘラでうまく転がしながらすくいあげて、クッキングシートをひいたトレー(そのままオーブンに入れられるもの)に寝かせます。そして乾燥を防ぐために上から何かをかぶせておきます。私は使ったボウルをひっくり返してかぶせています。
20分くらい経ったら様子をみて、生地がいい感じに膨らんでいたら、180度に予熱したオーブンに入れて20分焼きます。
焼き上がりは表面が固いので、そのまま10分くらい放置します。その後はお好きなように食べてください。お口の中に幸せが広がっていくのを感じることができるでしょう。