ルッキズムという言葉を聞くようになりました。容姿で区別することの是非に関しての議論なんでしょう。
だけど私たちは美しいものやバランスが取れているものに惹かれるという本能があるので、それを有している人が何らかの恩恵を受ける、要するに区別されて扱われるのは当然なんじゃないかと思います。
もちろん、だからと言って容姿に劣る人が理不尽な差別を受けるべきではありません。そりゃ当然。
私は男なので当たり前に美しい女性が好きです。けっしてエロい意味ではなく、ワンチャンあればという意味でもなく、そこに存在してくれるだけで元気を与えてくれるという意味です。最近はもっぱら池田エライザさん出演のドラマをじ~っくりと鑑賞することが唯一の楽しみで癒されています。
ということで今回も美しい魚と野鳥を観察しに外へ出た記録です
なぜ私は釣るのか
人はなぜ釣りをするのかについて、しばしば道中で考えます。
特にキャッチ&リリースをする渓流釣りは冷静に考えるとアホみたいな身も蓋もない話で、以前釣りを全くしない女性に渓流釣りのことを話したときに(一概に言えないが女性は釣りの話をすると、ほぼほぼ「食べるんですか?」と聞いてくる)ひどく呆れられました。せっかく頑張って釣ったのになんで放流すんのよ、と。
私たちは魚を入手したいから釣りをするのではなく、釣った経験をしたいから釣りに通っています。これは事実です。ほしいのは”獲物”ではなくて”経験”なんです。
その経験が内包するキーワードは二つあると私は思っています。
- 狩猟本能
- 射幸心
射幸心に関してはほぼ間違いなく機能しているように思われます。変な話ですが”釣れるか釣れないかわからないから釣りに行く”のです。さらに、大きいのが釣れるかもしれないという確率の低い期待が我々を河原へいざなっているんでしょう。
狩猟本能に関しては射幸心とかぶっている部分があります。”かもしれない”効果です。だけど純粋な狩猟本能が今の私の中に流れているのかというとそれは疑わしいです。
別にキツネやタヌキがトボトボ道を歩いているのを見ても”狩ってやろう”なんて気持ちは微塵も起きないし、見えている魚を網で一網打尽にしてやろうなんて気持ちも全く起きません。実際に趣味で狩猟をしている人たちは血を見るのが好きな人もいるのでしょうが、おそらく彼らもチョッキにベレー帽でちょび髭の下の口には葉巻を咥えて、獲物と一緒に写真を撮るのが好きなだけだと想像します。その写真はセピア、もしくはモノトーンで仕上げたいところ。
釣りや狩りにかんして話を大きく広げると、要するに「ヒマだから」私たちはフィールドへ出かけるのかもしれません。ちょうど今読んでいる本「暇と退屈の倫理学」(國分功一郎著2021)がその点をわかりやすく説明してくれています。まだ読みかけなので理解しきれていない部分もありますが、人類が狩猟採集移動生活から定住生活に変化したことも、われわれが釣りを愛するようになった一因なのかもしれません。
そんなことをアレコレ考えながら今日は空知の旧炭鉱エリアへ釣りに向かいました。「なぜ私は釣りに行くのか」ということを考えながら私は釣りに行きがちです。いや、行かざるを得ないのです。その欲望の源をただ知るための確認作業というなんか高尚っぽいアジェンダを掲げないと後ろめたくて家を出ることができないのです。
目的の川
雨はそこそこ降っているのですがこの暑さですし川の状態はハッキリ言って”悪い”です。その中でもまだマシで釣りになりそうな川を探して入ってみました。
高い護岸に囲まれている川なのですが、ここぞという場所には誰かがかけてくれた梯子(木製のものもあるけど比較的新しいアルミ製の脚立もある)が立てかけてあって、それを使わせてもらって河原に降りることができます。そのうち私もここぞというポイントに脚立を掛けて貢献したいと思っています。
真夏だとそういった”入渓可能地点”を見つけるのは非常に困難なので、春先や秋に出かけた際に双眼鏡片手に調べておくと後々役に立ちます。
入渓直後いきなり手ごたえのある反応が立て続けにあり、とりあえず釣りにはなりそうだなと判断し、次の脱渓地点まで釣りあがることに決めます。
途中岩の上に付着した泥に足を取られて派手にしりもちをつきました。幸いカメラなどは無事でしたが、後で荷物を確認すると糸巻きが一つ紛失していました。転んだときはちょっと気が動転するので態勢の回復とウエアの汚れ等に気を取られがちですが、はずみでモノを落としていることも多いので要注意です。
ロストした糸巻きは自分で作っているものなのでそこまで痛くはありません。また作ればいいだけです。
本流にそそぐ小さな支流の一つを少し遡上して、最初の落差工の下の浅い落ち込みに毛ばりを入れてみました。両面が護岸されているし倒木や大小の岩もあるので、もし魚がかかった場合どうしようもないとわかっていても毛ばりを投入してみたくなるのが入れ込んだ釣り人です。迷わずフリッピングで一直線に毛ばりを差し込んでやりましょう。
案の定魚がついていました。それもなかなか大きい。ものすごい力で走り岩の下や倒木の影に逃げ込もうとするので、すぐにラインを手繰って早期決着を試みます。ラインをつかんでも観念することなく魚は暴れ、しまいには私の股下を通過するなどかなりトリッキーな動きをし、一瞬ラインが緩んだ瞬間フックがフット音もなく魚の口から外れました。
おそらくキャッチできていればシーズンベストという魚体でした。いまだにシーズン最初の一匹がシーズンベストなのでそれを更新したかったのですが残念です。
私は徹頭徹尾バーブレス派で、たぶんこのケースのように一瞬ラインのテンションが緩んだ時でも返しがあるフックであればバラすことにはならないのでしょう。それは言いかえると、ラインを切ってしまった際にいつまでも毛ばりは魚の口をはじめ鳥や動物の体に残り続けることになるので、やはり返しのないバーブレスフックの使用を続けているんです。
こういうバラしをした際にいうことはただ一つ。「ご縁がありませんでしたね」と泳ぎ去る魚に向かってつぶやくのです。いさぎよさは釣り人が持つべき資質の一つでしょう。紳士の戯れですからね。
というのはキレイごとで、実際には「ちぃっくしょうめぇー!!」とあの総統閣下シリーズの一幕のように地団太踏み全身で悔しさをあらわにする哀れな中年なのでした。
近くの渓流を探って
一度脱渓をして少し北にある某有力河川の状況を見に行きました。それはそれはひどい有様で渇水し河原からは腐ったようないやーな臭いがし、ヤサグレタ市街地を流れているので河原にはゴミがたんまりと堆積していました。
これでも虹鱒の有力河川なんです。また秋になって水量が回復したらあの清い流れを取り戻すのでしょうが、下流へ流れ去るゴミの行方を考えると憂鬱になってしまいます。
他にも2か所小渓流の様子をうかがってみましたが、いずれも状況は悪いので最初の川に戻り先ほど脱渓した地点から再び河原に降りて今まで未探索だった区間を釣ってみることにしました。
キャッチできた魚は最大32cmと奮いませんでしたが(下の動画2匹目)40に届くかという魚を掛けたり目視もすることができたので満足度は高い釣行となりました。いずれも虹鱒で岩魚も山女魚もいない川はさながら基地内のアメリカンスクールといったところ。日本勢の奮闘を祈ります。
最高気温はそこまで高くありませんでしたが、さすがに日が出ると突き刺すような暑さがあり汗もたくさんかいて消耗しました。帰路はセイコーマートに立ち寄りようかんホイップパン(←’24キタテンイチオシ商品)とコーラで足りないものを補給しました。過酷な渓流釣り後の体が求めるものはヘルシーでも低糖でもエコでもロハスでもなく、ただただ脳天突き抜ける科学の甘さです。
そんなことばかりしているから、いい加減腹が出てきてしまって困っています。若い時は太ってきたなーと思ったら数日断食をすればもとにもどったのに、今ではパーマネントなファットが腹に付着して離れません。
そろそろ夏も終わります
夏野菜の最盛期になりました。ブロッコリ1本98円、小ぶりのなすが一袋98円、細いアスパラ一束98円、そのほか葉物もなにもかも98円といった好況なので毎日野菜を買っては料理をして食っています。
私は冷蔵庫を持っていません。理由はいろいろあるんだけど手放して4年ほどになるとおもいますが今のところ不便はしていません。むしろとりあえずなんでもかんでも買ってきて冷蔵庫に放り込むということをしなくなったので、出費も抑えられるし食物を腐らせたり賞味期限切れになったりするといったこともなくなりました。
でもさすがにこれだけ暑く湿度が高い状態が続くと、買ってきた野菜や豆腐、納豆などはその日のうちに消費する必要があります。その中でもブロッコリーの茎が傷みやすく油断をしているとすぐに切れ目から腐りはじめ恐ろしい悪臭を放ち始めるのです。
さて、買ってきた野菜はぶつ切りにし薄く切ったニンニク、鷹の爪とともに鉄のフライパンにぶっこみ、油をかけてフタをして弱火で蒸し焼きにし、コンソメで適当に味付けをしてパスタとからめるだけでなかなかにうまい夏野菜パスタが完成します。思い切って油をドボドボとたくさん使うとお店のような味になります。
オリーブオイルは最近高いので米油を使います。ニンニクで香りをつければ馬鹿舌なので別に気になりません。
あとはパスタをゆでるときは必ず塩(1リットルに小さじ2程度)を加えるようにするとしっかり具材やソースと味が絡むので、面倒ですがぐっとこらえて計量スプーンを握りましょう。
釣行データ
上の画像、チゴハヤブサのご家族です。こちらを向いているのが親鳥です。
自宅から100Mほどのところにある荒地で営巣しているのを発見することができました。ここ一月ほど聞きなれない鳴き声が聞こえるなーと思っていて、当初はハイタカだと考えていたのですが望遠鏡をもってしっかり観察をしたところ2羽の親鳥と3羽の幼鳥を確認することができました。
チゴハヤブサ自体が私としてはレア種だし、ましてや営巣する様子を観察できるなんて相当に鳥見運が高まっているようです。その代わり釣魚運の方はさっぱりなのでうまくバランスが取れていると言えます。
周囲は住宅、マンション、工場などがある人間の生活圏のただ中だし何かと子育てにちょっかいを出してくるカラスもたくさんいる場所です。なぜそんなところで営巣するのか、不思議におもうところもあるのですが嬉しい事には変わりなく、部屋から近いこともありちょくちょく様子をうかがいに行っています。
私も引っ越してきたばかりなので毎年やっているのか今年が初めてなのかその辺はハッキリしませんが、猛禽は毎年同じ場所を使うイメージがあるので、早くも来年の楽しみができました。
チゴハヤブサはドバトよりも少し大きいかなという小ぶりな猛禽なんですが、テリトリーに侵入したカラスをつがいで激しく追い回す姿には感心させられました。今は幼鳥にせっせとトンボを運んでいるようですがそのうち小鳥も狩るようになるのでしょう。
図鑑によるとカワラヒワやスズメが好きみたいなので、たしかにエサは豊富なのかもしれません。自宅周辺にはカワラヒワがたくさんいます。これを書いている今もカワラヒワの地鳴きが窓の外から聞こえてきます。
肝心の河原ではいつものメンツに加えて水浴びをする鳥を目撃し写真に収め自宅で確認したのですが、どうやらオオルリのメスもしくは幼鳥のようでした。拡大修正しているのでちょっと荒い画像ですが参考までに載せておきます。
天気と気温
- 晴れ時々曇り
- 現地最高気温29℃
釣った魚(30cm以下は約寸)
- 虹鱒4匹(最大32cm)
確認した野鳥
- ヒヨドリ
- カワラヒワ
- シジュウカラ
- アオサギ
- カワガラス
- キセキレイ
- ハクセキレイ
- キジバト
- ハシボソガラス
- オオルリ♀
- チゴハヤブサ
- カルガモ