渓流釣り4つの方法それぞれのメリットデメリット

渓流釣りには4つの方法があります。

  • ルアー
  • フライ
  • エサ釣り
  • テンカラ

同じ渓流釣りというジャンルなんですが、道具も考え方も、魚を捕まえる手段も全然違います。

この記事では、いろいろな尺度からそれぞれの釣りを見ていきたいと思います。これから始める方の参考になれば幸いです。

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大物釣り度

ルアー (5)
フライ (4)
エサ釣り (3.5)
テンカラ (2)
大物釣り度の評価

大物釣りに関してはルアーにアドバンテージがあります。

大きな魚は小さな虫や昆虫を食べずに、小魚を追いかけていって丸のみします。その小魚にそっくりなルアーを泳がせることができるので、大物を誘いやすいのです。

また遠くまでルアーを飛ばすことができ、慣れてくるとピンポイントで大物が潜む岩の影などにルアーを落とし、隠れている魚を誘い出すこともできる。

テンカラが最下位である理由ですが、近寄る必要があり大物が警戒して食いつかなくなること、またリールを使わないのでいざかかったときに糸が切れやすいからです。(リールにはドラグという性能があって、魚が引っ張る衝撃を和らげてくれます。)

エサ釣りでも大物を狙うことができますが、長くて重たい竿を使う必要があります。現実的ではありません。

数釣り度

ルアー (3)
フライ (2)
エサ釣り (4)
テンカラ (5)
数釣り度の評価

とにかく一匹でも多く魚に出会いたいのであればテンカラがおすすめです。

仕掛けがシンプル(竿、糸、毛ばり)なのでテンポよく次から次へと魚を釣りながら上流を目指すことができます。竿もちょうどいい長さなので、魚がかかったらさっと水から引っこ抜くこともできます。

エサ釣りでも同じくらい釣れますが、エサを付け替えなくてはいけないので、テンポは落ちてしまうでしょう。

ここではフライを最下位にしました。その理由は、キャスティングに時間がかかり、手元に寄せるまでもほかの方法より手間がかかるからです。フライはその時間そのものを楽しむ大人の釣りと言えます。

お買い得度

ルアー (3)
フライ (2)
エサ釣り (5)
テンカラ (4)
お買い得度の評価

一番安く始められるのはエサ釣りです。

安価なのべ竿、と言っても5000円以上のものがいいですが、それを買ってきて糸と針を結べばもう準備ができてしまいます。その針にそこらへんで捕まえたミミズをつけて釣りをします。

テンカラも道具は少なくて済みますが、何度も竿を振るので、専用の軽い竿が必要になります。そしてテンカラに使う毛ばりはお店で買うと1つ100円以上と安いとは言えません。そしてすぐ失くしてしまいます。

最下位のフライは道具にお金がかかります。少しずつ道具を揃えていって長く楽しみたい人にはオススメです。

奥の深さ度

ルアー (4)
フライ (5)
エサ釣り (3)
テンカラ (3.5)
奥の深さ度の評価

フライはやりこみ要素が多いので、ここでは一位としました。

フライに使う毛ばりは自分で作るのが当たり前です。そしてこだわる人は魚を掬うネットや竿までも自分で作ってしまいます。

一度フライを始めると、おじいさんになるまで楽しむことができます。それくらい奥が深い釣りの方法です。その分、慣れるまでにけっこう時間がかかります。

エサ釣りを最下位にしました。簡単に始められるからです。シンプルな分、エサ釣りも工夫次第でとても奥が深いものになります。

イライラ度

ルアー (4)
フライ (5)
エサ釣り (1.5)
テンカラ (3)
イライラ度の評価

フライは引っ掛けることが多い釣りです。そして、釣りを始めるまでの準備に時間がかかります。

慣れないうちは川の周りに生えている草木に毛ばりを引っ掛けてしまい、それを回収してばかりで、魚を釣るよりもしかけを直している時間の方が多くなってしまうでしょう。

テンカラもフライと同じように引っ掛けることが多いのですが、糸が短い分、まだマシかなといった感じです。準備もフライよりずっと早く終わります。

最下位のエサ釣りは気を付けていればイライラすることはありません。ウキを使えば川底の見えない石なんかに引っ掛けることもなくなります。

イライラしがちな短気な人は、エサ釣りから始めてください。

めんどくさい度

ルアー (4)
フライ (5)
エサ釣り (3.5)
テンカラ (2)
めんどくさい度の評価

フライはめんどくさい釣りの仕方です。

準備に時間がかかりますし、自宅で毛ばりを作ってこなければいけないし、何度も竿を振って毛ばりを遠くまで飛ばさなければいけません。

最下位のテンカラは、準備をしっかりしてくれば、川についてすぐに釣りを始めることができます。せっかちな人はテンカラが合っているでしょう。

エサ釣りのめんどくさい要素は、エサの確保と付け替えです。

支度が早い度

ルアー (5)
フライ (2)
エサ釣り (3)
テンカラ (4)
支度が早い度の評価

振出(ふりだし)竿というものがあります。伸ばして使う竿のことです。

あらかじめガイドに糸を通してその先にルアーをつけて竿を短くしておけば、どこでもすぐに釣りをすることができます。短くしたときはリュックに入ってしまうくらいのサイズになるので、旅行の時にも釣りができてしまいます。

自転車やバイクで釣り歩くのに、振出竿を使ったルアーはぴったりです。

テンカラとエサ釣りも振出竿を使うことが多いのですが、竿がそもそも長いのと、それに合わせて糸も長いのでルアーよりも最初の一投までに時間がかかります。

フライは並継竿と呼ばれる、部品をつなぎ合わせて使う竿なので、その組み立てを考えると最下位かなと思います。

装備の軽さ度

ルアー (1)
フライ (2)
エサ釣り (4)
テンカラ (5)
装備の軽さ度の評価

テンカラは軽さを追求したい人におすすめです。

竿と糸と毛ばりだけで釣りをできます。予備の道具もほかの釣りに比べて少なくすることができる。

逆に、ルアーはたくさんの種類を持ち運ぶため重たくなってしまいます。一つの重さは4~8グラムくらいでケースも大きなものが必要になります。

リールもフライのリールよりも重たく、そもそもリールが必要ないエサ釣りやテンカラよりも重たくなって当然ですね。

まとめ:初心者におすすめ度

ルアー (5)
フライ (1)
エサ釣り (4)
テンカラ (2)
初心者におすすめ度の評価

これらをまとめて、最後に初心者の方にお勧めできる度を紹介して終わります。

総合的にみて、ルアー釣りが初心者の方にお勧めできる釣りの方法だと私は思います。

少しの出費と練習で、釣りを始めることができるし、奥も深く長く続けることもできます。いろいろな場所や魚に対応でき、数も釣れるし大物も狙えます。

フライは初心者にはお勧めしません。ほとんどの人がほかの釣りを経験した後でフライを始めます。テンカラも道具がシンプルなので初心者におすすめと紹介しているブログや書籍もありますが、シンプルな分、とても難しいです。

ルアーから初めて、渓流釣りを長く楽しみたい、そう思ったらほかの釣り方に挑戦してみる、というのが王道かもしれません。

私は子供の頃はエサ釣り、大人になってしばらくはルアー、10年ほどの中断期間後にテンカラをはじめて今に至ります。

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