引っ越しに伴い一時的にネットが自由に使えない状況となり、スマホのテザリングで凌ぐ日々が続きました。こうしてたまにオフライン生活をするのも、不便でしたが悪くはありません。
いや別に、ネットがつながっていても YouTube でレトロゲームゆっくり実況を見たり、Tver で水曜日のダウンタウンを見るくらいなもんで、そんな高尚な利用をしているわけでもないから、無くてもさして困らないのですが、偉そうに「オフライン生活も悪くない」とか言ってみたかっただけです。
さて、寄り道しつつ芦別方面へと釣りに出かけた記録です。
まずは近場の千歳の川

私は根が怠け者なので、そんなに歩かない釣りをします。極端に言えば橋から降りて100mほど釣りあがっても反応がない場合は引き返して、川もしくはポイントを変えます。川に対しては非常にドライな姿勢です。
だから一つの川にかける時間が短いので、ほかの人よりも多くの川やポイントをめぐることができますが、それが機能することもあれば、悪いほうにフレる場合もあるのです。粘った結果得られるものも当然あるからです。
前置きはこの辺にしておいて、この日は近場の千歳の川からスタートです。
この川、比較的名の知られた川で、かつとても入渓が楽にもかかわらずそこそこブラウントラウトの魚影が濃く、そして何より渓相が抜群に美しく、野鳥も多く見ることができるのでしばしば訪れています。
特にミソサザイのホットスポットなので、ミソサザイを見てみたい!という野鳥初心者のかたにもおすすめです。「今日は〇回ミソったさー」と自慢してください。
そして各種野草にも恵まれていて、上の画像のように河原はクリンソウの最盛期。
川面に反応があったところだけで釣りをしようと鳥見メインで少し歩いてみました。すると早速バチャっと音がしたのでその辺りに毛ばりを投入すると、小さいけどまんまとブラウンが釣れてくれました。
粘れば尺前後のブラウンも期待できる場所なんだけど、私は探らなければいけない川がたくさんあるので、気持ちを切り替えて車まで戻りました。忙しいんですよ、私は。”トラウト界のクロフネ”と遊んでいる暇はありません。
そしてなぜか今日に限ってミソサザイを見ることができず。繁殖シーズン真っ盛りのはずなんだが...代わりと言ってはなんだが、キビタキやクロツグミを見ることはできました。クロツグミは明らかにエサ運びをしていましたね。
夕張川某ポイント

もはやホームリバーと化した夕張川の某ポイントで、これまた橋が視界に収まる範囲内だけでテンカラを振ってみます。
画像はありませんが、偏光グラス越しになかなかの大きさの魚が悠々と泳いでいるのも見えます。
鼻先に私製ズボラ毛ばりを流して見せますが、まったく興味がないようです。生エサ派、もしくはミノー派のようです。あまりにも動かないので近づいて魚種だけ確認しようと試みましたが、さすがにプライベートゾーンに踏み込んでしまったようで猛スピードで流れの中に消えていきました。ありゃコミュ障だな。そしてたぶん虹鱒だった。うーん、いるんだな...
ちょこちょこアタリはあるので予定を少しオーバーして粘ってみた結果、しっかりと出てくれました。
水面を反射し輝くレベルラインがピンと張り、錨を下したようにその場にとどまると頭の中でファンファーレが鳴り響きます。おおげさですが、そんな感じ。「キタァァァァー! フィィィィッシュっ!」と口にはしませんが、脳内では確実に声が出ています。
計測38cm。水中のその引きの強さは40upという印象だったのでもう一息ほしかったな。まだ今シーズンは40upの岩魚を手にしていないので、ちょっと寂しく感じます。
前回来てからまともに雨が降っていないので、渇水の状況はさらに悪化していてそろそろ釣りが難しくなってきました。もちろん魚がいなくなるわけではないでしょうから、こういう時に行くべき場所を知っている人はそんなに困らないはずです。
でも私はしっかりちゃんと困っています。もっと”引き出し”を増やさないといけません。このままだと人を案内できる状況ではありません。てか、釣りなんかより農家さんは死活問題だと思います。
ここまで水が少なくなり、かつこの日はシーズンはじまって以来の高温ということもあり、そうなってくるとコイツも顔を出します。はろーはろー。
見たい人はほとんどいないと思いますが、動画でご紹介しておきます。未計測ですが尺ちょうどくらいはありそうな肉厚なウグイで、こうなってくるとなかなか重たく竿もいっちょ前にギュンッといい音を出しシナリます。
やや婚姻色が入っていて”アカハラ化”していますね、教授。
結果、先ほどの岩魚1匹とウグイ2匹を追加して最終目的地芦別へ移動となりました。この時点で14時をすこしまわったところです。
芦別川本流虹鱒

期待をしつつ足を延ばした芦別川本流も渇水気味でしたがダムからの放水の影響はなくて、自然な流れで期待が膨らみます。上の画像はイソシギです。こいつも渓流ならではの鳥で今シーズン初認です。カワガラス、キセキレイと比較すると、ちょっとレアかもしれません。
道中の低地ではオオジシギの「じぇじぇじぇー!」も聞こえてきました。あまちゃんは元気にしているだろうか。GMT47はその後どうなったんだろうか。
入渓地点の橋から降りてすぐの背からさっそく虹鱒が出てきました。
わずかに尺に届かないサイズでしょうか。それでも炎天下の中でも反応はなかなか良いみたいで釣りになりそうです。少しずつ下っていくことにします。
ドライ毛ばりには断続的に反応があり水面がにぎやかになります。釣られてしまったのか渇水を避けてどこかに移動しているのか定かではありませんが、この日大きな虹鱒の姿を確認することはできませんでした。
2時間ほど釣りをして、最大33cm、尺前後を2匹という結果です。
引っ越しをしまして、わずかですがこの芦別エリアは遠くなってしまいました。自宅からだと2時間弱かかるのでさすがに訪れる機会は減りそうです。芦別川の本支流は虹鱒と岩魚の魚影はまだまだ濃いと言えます。しかし、遠い以外にも私が芦別川を敬遠する理由がいくつかあり、それらはこんな感じです。
- 羆の目撃が多い
- アブ、ブヨが多い
- 水量が安定しない(ダムの影響)
- 釣り人が意外に多い
特に、ダムの放水の影響は看過できない問題で、せっかく2時間弱がんばって運転してきたのに、そもそも釣りにならないとなると、その落胆度は相当なものがあります。去年は着いてみると濁流ということが数回続いてちょっと辟易しました。
羆は言うまでもなく、くれぐれもご注意ください。お出かけ前にひぐまっぷを参照しましょう。
ちなみに釣りびとは、よく釣れる川を意図的にディスってほかの釣り人を遠ざける作戦を用いることもあるので、この私の話をどちらに取るかは、お読みのあなたに委ねたいと思います。
釣行データ

天気と気温
- 晴れ時々曇り
- 現地最高気温28℃
釣った魚(尺以下は約寸)
- 虹鱒3匹(33cm, 約30cm×2)
- 岩魚1匹(38cm)
- ウグイ2匹(約30cm, ≒20cm)
確認した野鳥
- ツツドリ(鳴)
- カッコー(鳴)
- マガモ
- クロツグミ
- キビタキ
- ノビタキ
- ヤマガラ(鳴)
- アカゲラ(鳴)
- コゲラ(鳴)
- ウグイス(鳴)
- アオジ(鳴)
- エゾセンニュウ(鳴)
- カワガラス
- キセキレイ
- ハクセキレイ
- イソシギ
- オオジシギ
- トビ
- ハシボソガラス
- キジバト
- ドバト
上の画像はノビタキ♂です。バックが電線でちょっと味気ないですが、繁殖を目論み必死にさえずりを繰り返していました。
朝夕にはエゾセンニュウの「ジョッピンカケタカ~」の奥行きのある美声を聞くことができます。かなり近くで鳴いているにも関わらず、相変わらず姿を見ることは困難です。