台湾のゲストハウス・ホステルの予約と使い方、雰囲気について

台湾旅行は円安と物価高の影響でちょっと高くなっていますが、台湾各地にはゲストハウス・ホステルがたくさんあり通常のホテルの半額から2~3割程度の価格で宿泊することが可能です。

台湾縦走自転車旅行中、ドミトリー形式のゲストハウスに10連泊した私が、台湾の安宿事情について、その特徴と使い方をお話します。

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予約の方法

私は前日もしくは前々日に Booking.com もしくは Agoda で予約をしました。予約がされていないなどのトラブルもなく、順調に旅を進めることができました。

出発前に代表的な予約サイトは登録をしておくとよいでしょう。

また、当日飛び込みでも宿泊は可能みたいで、上の画像のように空室の札「尚有空房」を掲げているところも多いです。(満室の時は「満客」だったかな)。

なので台湾の都市部では、宿が見つからなくて困るといったことはなさそうです。

支払いについて

支払いの方法は宿によって異なりますが、現金のところが多かったです。

カード決済の場合は、予約サイト内で行われます。現地でカード決済、というゲストハウス・ホステルはありませんでした。現地では現金のみ、というところがほとんど。

どのみち、台湾ではまだまだ現金が強く、宿以外でも屋台や露店での飲食は基本的に現金なので、空港である程度の額を両替してしまってもよいでしょう。

すこし話がそれますが、宿泊はゲストハウスを利用し食費も切り詰めると、一日1000TWDで何とかなります(2023年)。節約の方法については、自転車旅のページを参照してください。

宿泊費の相場

私が利用した宿の宿泊費はこんな感じになりました。

  • 淡水 700TWD
  • 新竹 550TWD
  • 苑裡 600TWD
  • 鹿港 570TWD
  • 嘉義 453TWD
  • 台南 460TWD
  • 枋寮 480TWD
  • 墾丁 500TWD
  • 東港 500TWD

都市が大きくなればゲストハウス・ホステルの数も増えますが、もちろん利用する人も増えるので、意外と宿に困ることがありました。(高雄はホステルでも1000を超えてた...)

週末になるとゲストハウス(ドミトリー部屋)でも1000TWDを超えるところもありました。どうしても安く泊まりたいときは、イチかバチか、直前までサイトで様子を見るか、飛び込みをするといいでしょう。

近郊の小さな町に宿泊するというのも一手だと思います。私は高雄に泊まることができなかったので、少し南の東港に宿泊しました。とてもいいところで結果良かったです。

なお、私が両替したときの相場は1TWD=4.8円でしたので、そこまで安くは感じず、むしろ普通のホテルだと日本よりも高くなってしまいます。

チェックインについて

到着時に宿のオーナー、もしくは管理人が不在のことがあります。その場合、玄関に書かれている電話番号に電話をし、着いたことを連絡する必要があります。

電話ではなく、LINEで連絡を取ることを必須としている宿もありました。なので、台湾を旅行する際はやはりsimカードを取得しておくべきだと思います。

simカードを買っておくと、どこでもネットが使えますし、電話番号も付与されるので、心配事は減ります。

チェックイン時は、氏名を伝え、パスポートを提示し、現金で支払いをする、というのが通常の流れです。おそらく、国の認可を得てきちんと営業している宿は、宿泊客のパスポート番号を記録する義務があるのでしょう。ほとんどの宿で提示を求められます。

ちょっと笑ってしまうのが、「お釣り渡したっけ?」と聞かれたことが3度ありました。台湾人らしさと言えるのだろうか。

施設について

全般とても清潔です。女性でも潔癖気味の人でも問題ないでしょう。

古い家屋を改築している宿が多く、古さは感じられますが、ネズミやゴキブリが出た、なんてことはありませんでした。

シャワーとトイレが一緒になっていることが多く、なぜかシャワーカーテンがついていないところが多いので、便器までびしょびしょにしてしまうことになります。

ベッドには読書灯とコンセント(USBがついているところも)がついていて、電圧は違うけど日本の充電器などがそのまま使用可能です。

洗濯機は付いているところ、ついていないところ、有料無料、それぞれありましたが、ほとんどの宿で洗濯をすることができました。

もしランドリーがない場合は、コインランドリーが日本よりも充実している(現地の人が日常的に使っている)ので、グーグルマップで「自助洗衣」と検索してください。10TWDのコインを使うところがほとんどで両替機もついています。使用方法も簡単で迷うことはないでしょう。

その他の気になること

利用者と客層

思っていた以上に、台湾の人が多く利用しています。

それも利用目的が様々で、同じように自転車旅行をしている人、徒歩旅行の人、スーツケースの普通の旅行者、ビジネスっぽい人、肉体労働っぽい人、と様々な種類の台湾の人が宿泊しています。

日本以上にドミトリー形式のホステルは「安く泊まれる宿」として認知されている印象です。

そして、気になっている人もいるでしょうが、もちろん年配の人が宿泊しても何の問題もありません。

バックパッカーズは「背包客桟」もしくは「青年旅館」と漢字では表記されます。オレ中年なんだけど...と不安になる人もいるでしょうが、もちろん誰でも宿泊可能です。

実際に、おじさんおばさん、時にはおじいちゃんも宿泊していました。

快適さは同じ部屋を利用する人によって大きく変わります。こればかりは運だと思います。旅行中一度だけ、若干うるさいグループと同部屋になり難儀しました。いびきがデカい人も多いので耳栓は必須です。耳栓は宿でも提供しています。

失敗しない宿選び

日本人、海外の人の評価が高い宿をお勧めします。評価が高くても地元の人の評価が多い宿は、ちょっと居心地が悪い可能性があります。

あと、ベッドにカーテンがついていることも重要です。予約サイトやグーグルマップでも内部の画像を見ることができるので、確かめてください。

中には普通のシングルベッドを横に並べるスタイルのゲストハウスもあるみたいですが、プライバシーの確保という観点では、二段ベッドの下段がベスト。予約もしくは到着が早いと下の段を確保できますよ。

自転車について

ほとんどの宿で、ロビーもしくは中庭に自転車を入れさせてもらえます。自転車による旅行が日本に比べて一般的なので、驚かれず、その対応もかなり慣れています。

なので盗難や雨の心配をすることなく快適に旅をすることができました。これは本当に助かりました。

ウォーターサーバーと飲食

ほぼすべての宿で飲用水を提供しています。台湾では水道水を飲むことはできないので、これは助かります。

熱いお湯も出せるタイプなので、スティックのコーヒーや紅茶も楽しむことができます。空いたペットボトルに水を満タンにして出発すれば、飲み物代を節約することもできますね。

これは世界共通だと思いますが、ドミ内は飲食禁止で、必ず共用部でしなければいけません。皆このルールは順守していたようです。

キッチンも使えますが、台湾では外食がおいしく安いので、あえて自炊する必要はないでしょう。ていうか、その日の食事が旅の主な楽しみの一つでした。

宿の出入り

半分くらいの宿で、番号入力式の玄関ドアと客室ドアを採用していて、チェックイン時にそれらが書かれたホワイトボードをスマホで撮影してね、と言われます。

昔ながらのカギのところも何件かありました。カギを使うところは翌朝、カギ入れにカギを置いていく必要があります。チェックアウトという概念がないし朝はスタッフもいないからです。カギの返却を忘れるとなにかと面倒そうなので注意しましょう。

門限はほぼありません。1件だけホームステイのような宿があって、10時以降になるときは電話してくれ、というところがありました。

室内用サンダル

宿内は土足禁止のところが多く、そのまま素足で入るか内履きに履き替える必要があります。室内用のサンダルを貸し出しているところといないところがあるので、室内専用のビーチサンダルは用意しておくと困らないと思います。

私は途中の宿で忘れてきてしまい、最後の2泊は素足で歩きまわり不自由しました。あったほうがいいでしょう。(安いビーサンで充分です)

お勧めの利用法

チェックイン可能な時間(15時か16時)になったらすぐに済ませて、ほかの客が来る前にシャワーと洗濯を終え仮眠をとり、日が落ちてから街に繰り出すというのが私のルーティンでした。

朝は早く起きて、誰もいない共用部でゆっくりコーヒーを飲みつつ、今日の旅の計画を練るのが最高に楽しかったです。台湾はクソ暑いので、午前中の涼しい時間帯をいかに使うかが重要!

まとめ:清潔で出会いもある?旅行者のための宿

清潔でお得な宿が多く、利用者も基本的にルールを守って静かにしているので、ハイシーズン以外だったらかなり快適に過ごせそうです。

大手の予約サイトに登録しているところも多いので、中国語を話す必要もなく、予約~チェックインを行えます。

一部、英語が通じない宿もありましたが、スマホで何とかしてくれるので大丈夫だし、基本的に台湾の人は親切です。何かに困っているときは遠慮なく質問しましょう。

そして、今回の旅で一番強く感じたこと。それは一昔前のバックパッカーズとの変化です。

私が旅行をしていた15年くらい前は、現地の人は利用せず、欧米人と日本、韓国など一部の裕福な国から来た若者が交流する場所、というイメージでしたが、これは時代なのか台湾のホステルの特徴なのかわかりませんが、そういった交流みたいなものもなく、皆静かに一夜を過ごす、という宿が多かったです。

ということで、台湾を安く楽しく清潔に旅行できるゲストハウス・ホステルは絶対おすすめします!

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