【北海道釣りガイド】2023年秋の空知でニジマスをねらう!

北海道で釣りをする際、どこに行ったらいいかわからない、ヒグマがコワい、一人だと怪我や遭難が心配といったことはないでしょうか。

そういった道外からの釣り人や初心者の方をお助けするガイドを行っております。昨日実施した模様をお客様のご了解を得て記事にさせていただきました。

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夕張川支流でニジマスをねらう

釣行予定のエリアでは前日午前中に20ミリの雨が降り、さて状況はどうかなと川をのぞくと、水量はほぼ普段通りで水は笹濁りという、釣りをするには理想的なコンディションになっていました。

とりあえず楽しんでいただけそうだ。あとはご本人次第だろうとほっとします。

9時半に待ち合わせ場所で落ち合い、軽く挨拶を済ませて退渓地点にお客様の車を置いていただきます。そこでお互いに釣行準備を整え私の車で1キロほど下流の入渓地点まで移動。

ガイドにラインを通し、その先にルアーを結び、ちょうど10時に釣り開始です。入渓地点対岸のポイントへの第2投目ですでに魚が追ってきたとのこと。やはりコンディションはよいみたいですね。

釣りあがり始めて10分くらいでサクッと20センチ強の小さいけどきれいなニジマスが釣れました。

普段はイワナ、ヤマメの渓流が主戦場ということで、初めてニジマスを釣ったとのこと。そのトルクフルな引きと魚体の美しさにご満足な様子で、とりあえず私も肩の荷が下ります。

ガイドをさせていただくときには、まずは1匹釣っていただくということを目標にしています。釣るためにお代をいただいているので、当然と言えば当然です。

そのあと、ひと回り大きい25センチ程度のニジマスをすぐに釣りあげ、順調にサイズアップをしていきます。このペースだと残り3時間の間に尺前後の良型もポツポツ出るだろうと、私は高をくくってお客様から目を離し、一人下流でこっそりお客様が取り逃した魚でも釣ろうかなとテンカラ竿を伸ばしていると、ばっしゃんばっしゃんと上流で大きな音が。

右に左に暴れ跳ねる魚をロッドを倒していなしながら格闘している様子。あぁ、頼むから無事にランディングしてくれ、あれを逃がすとしばらく「忘れられない記憶」として頭にこびりついてしまう。

ほとんど流れのない、濁ったプールから引っ張り出したのは40ジャストのメスのニジマス。恐れ入りました。「サイズアップを狙っていきましょう!」とたしかに声を掛けましたが、尺を通りこしていきなり40が出た。

その後も、次々と正確無比なスパイラルキャストでルアーをポイントに落としていきます。渓流ルアーに疎い私でもそのスゴさがわかるほどです。

もう私の役目は完全に終わりました。あとは退渓地点をお教えすることだけが私の仕事。ゆっくり一人で釣りを楽しんでいただこうと、ちょっと距離を開けて、今度こそ、一人下流でこっそりとバナナを食べつつ「落ちニジマス釣り」を楽しもうかなとテンカラロッドを伸ばして、毛ばりをいい感じの淵に流していると、私のロッドがしなる...のではなく上流からさっきよりも大きいばっしゃん音がします。

なんか、大きさといい形といい、白い大根みたいなものが水面上をばっしゃんばっしゃん跳ねています。あぁ、あれは大きな魚の腹かぁとなぜかしばらく傍観してしまいました。われに返って急いで針を外す手伝いに向かいます。

中サイズのランディングネットでもはみ出てしまうデカさだったので、跳ねださないように二人で様子を見つつ計測と撮影を済ませ、流れが穏やかなところでしばらく休ませると、自ら流れの中にもどっていきました。

まるで市場で売られているサーモンのような豪快かつ美味しそうな46cmのニジマスでした。間違いなく今シーズン私が見た中で最高の一匹です。

夕張川上流部でイワナをねらう

数もサイズも出て、ニジマス釣りはもう十分という状況になったので、14時前に川から一度上がり、ちょっと休憩をはさんで今度は大物イワナをねらって車で30分の上流に移動することにします。

「一発出れば超大物」な本流でしばらく粘ります。

私の毛ばりに一度小さな魚がアタックしてきただけで、他にはなんの音沙汰もなく、本流にそそぐ細い支流に入って30分ほど遡上してみますが、こちらでもアタリもチェイスもなく残念ながらイワナの姿を見ることはできませんでした。

17時に近づき、だいぶ日も傾いてきたので、残念ながら終了を宣言させていただき車までもどります。

今日が北海道遠征の初日で、この後道東方面へ向かわれるとのこと。記憶に残る遠征になることを願いつつ解散となりました。とりあえず前半のニジマスをねらった区間は上々の釣果で初日の体裁は整った感じ。役目は果たせたかなと思います。

まとめ:記憶に残る一日に

お客様がおっしゃるように、確かに運が良かったのかもしれません。

だけど、大きなニジマスを誘惑し、手元まで寄せて、ランディングネットに納めるまでにはたくさんの要素があって、それらすべてが高い水準にないとできないことなんです。

アプローチ、キャスティング、ルアーの操作、フッキング、魚とのやり取り、ドラグの調整、リーダーの選択、ルアーの選択、ノットの選択...どれか一つでも欠けていると決して釣り上げることはできないもの。

そう考えるとこの一匹に出会うまでには過去の経験も含めて膨大な時間と労力が費やされているはずなんですが、やはり釣りは楽しい趣味なので、そんなことは苦労でもなんでもなく、純粋な楽しい時間かつ探求なのでしょう。

今日は上手な人の釣りを一日観察することができて、とても参考になりました。

こんな感じで私は6~11月まで札幌近郊の川でガイドをしています。忘れることができない一日となるよう事前に下見をしてフィールドを選び、当日は写真を撮影してデータでお渡ししています。その時の川の様子や空気感、魚の感触などを思い起こさせてくれるようなシーンを撮影できるよう心がけております。

もし一人で釣りを楽しみたいという方は、ガイド釣行時にも訪れる川とポイントを公開していますのでこちらもご利用ください。

そして、一人だと不安な方、初見のおっさん(私)でもいいから釣った喜びを誰かと共有したい!という方は、ぜひガイドをご利用ください。

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