【2023年秋の北海道】空知川支流と夕張川でトラウトをねらう

毎年この時期にちょっとした遠征とか、長時間の釣りに出かけます。今年は二日間連続で空知の渓流に向かい、トラウトをねらってみました。

※今回釣り歩いた河川と詳しい釣果は、こちらのマップにて公開しています。【夕張/芦別/徳富】渓流釣りマップ「空知」の販売を開始しました

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空知川支流

最初に入ったのは空知川の北側の支流です。芦別付近の空知川は東西に流れていて、南側は今までに入ったことがある川が多いのだが、北側は遠いこともあって未開拓のままでした。気になる川はたくさんあって、今回はその一つに入ってみたわけです。

大雨のあとのようで河原の石も草も濡れています。私が住む江別市はここのところ安定した天気だったので油断していました。自分で過去の降水量をチェックすべしとか言っていたのにこのざまです。

状況が状況だけにまともに釣りをすることは難しいだろうと30分だけ釣り上がり引き返してきました。

その間、小さなめざしのようなウグイが数匹だけ釣れました。こつんこつんと大きくはっきりした反応があると小さな魚がたくさんいる証拠です。

川を下っている途中で遡上するサクラマスとすれ違い目が合いました。目が合うという表現が適切かどうかはわかりませんが、この「魚と目が合う瞬間」、釣りをする人ならわかると思います。

エリアは北海頭首工と芦別ダムの間なのですが、少なくとも北海頭首工は魚道などで通過が可能なのでしょうか。にしてもだ、本流のあの濁流(まさにコーヒー牛乳)のなかをのぼってくるなんてたいしたものです。

野花南付近空知川支流

やはり大雨で濁っていますが、でも先ほどの川よりもマシな状況なので試しに入ってみることにしました。かなり田舎とは言え、幹線道路沿いを流れているので簡単に川まで下りることができます。そういう川はあまり期待はできないもの。

予想に反し、最初の滝の下で20センチの小さなニジマスが出たので、時間が許す限り釣り上がってみることに決めます。

そこそこあたりもあって飽きさせません。ゆるく穏やかに蛇行する流れで、明らかなポイントというものはなく、岸寄りのちょっとした深みや、流れが一瞬止まる背なんかにコツコツと毛ばりを打ち込んでいきます。

しばらく歩くと濁った単調な背から36センチのニジマスが出ました。(上の画像。きれいに撮れた!)

それを筆頭に2時間で数匹のニジマスを手にすることができました。大雨でほかの川は全滅だったので、まぁ釣果としては良いほうでしょう。

同じエリアでも、川の源がどこかによって増水の具合も違ってくるので、ちょっと移動すれば釣りになることもあります。なので、やはり事前にしっかり下調べをしてバックアップを用意しておくことが肝要ですね。長距離の遠征となると特にです。

この川で釣った一匹なんですが、体側にも上部にも斑点が全くなくて本当につるっとしています。これは交配の具合でこうなるんだろうか。湖のニジマスもこういうのが多い印象です。昔支笏湖で釣ったニジマスもこんな感じだったような。

まだ時間があったので他の川ものぞいてみましたがどこも濁流になっていて、初日はこれで終了です。けっこう遠くまで来てしまったので、帰りの長い車中でいろいろと考えました。

その一つが、唐突ではありますが、麻雀と釣りは似ているんじゃないか、ということ。

基本を身につけてある程度経験を積んだら、結局「運」の要素が残るんだけど、得られる情報から最大限その運の精度をあげていきます。そして、直感とか勝負所、引き際とかも重要な要素、というところも渓流釣りとよく似ています。

ちなみに、わたしは釣りは人並みで中級者だと思っていますが、麻雀に関してはさっぱりで、そもそも人を欺いたり駆け引きをすることがとても苦手なんで好きではないのです。だから誘われても断ります。ネット麻雀は好きですが。

市街地を流れる夕張川支流

前日は芦別方面で増水に苦しんだので、今度こそきちんと気象庁のサイトで確認をして、目的地を夕張に決めて出発をします。

何度も入ったことがある川なんだけど、いままで入ったことがない区間に入ってみましたが、これがなんともいえず面白い。完全に市街地なんだけど、河畔林と夕張特有の廃墟が一体となっていて不思議な景色です。

護岸もされていてきれいな渓流とは言えないが、そんな中から尺前後のニジマスがほいほい出てくる。そして、どう見てもウグイや鯉がこのんで生息する環境なのに、なぜかニジマスしか生息していない謎の川なのです。

ということで午前中はさんざんニジマスを釣ったのでイワナの顔が見たくなりました。シューパロ湖上の夕張川本流に移動します。

シューパロ湖上夕張川本流

水量は普段よりも若干多く笹濁りといったところ。雰囲気は悪くないので午後一杯を粘ってみることにします。

結果を書いてしまうと、3時間まったく何も起きずに、重たい荷物を担ぎながらせっせと川を歩きました。アタリもない、姿も見ない、誰もいない、なんにもない。

でも、どうしてもドラマ的なものを期待してしまう自分がいて、「鯉は一日一寸」ということわざもあるように、釣れない時間が長いほど次の一匹が大きくなっていくという感覚もあるので、釣れない時間が長くなればなるほどワクワクもしてくるのです。

でもドラマは起きずに3時間の本流行は終了となりました。

ちょうど釣りをやめてロッドを仕舞ったところは、とある支流が流れ込む場所でした。とても小さな支流で雨の後にもかかわらずちょろちょろと小さい音を立てて流れています。あと30分は時間を使えたので少しだけ探ってみることに。

本流から入って10mくらい進んだところにある流木のカタマリの直下から、私のドライ毛ばりにスルーっと魚が近寄ってきました。迷うことなくパクっと毛ばりをくわえて、すぐに元居た流木の影にもどっていこうとします。慌てて竿を倒してラインが流木に触れないようにしつつ、これ以上走られないようにちょっと強引に手元まで寄せました。

尺にわずかに足りない大きさの岩魚でした(上の画像)。やはり、こういう日は支流に逃げ込んでいるのか、あの本流での釣りが馬鹿らしくなってしまいます。本流との距離はたった10mなのだから。

本流師へのあこがれ

早朝から昼まで粘ってもアタリすらない。川面をにらみつけながら大きなおにぎりを頬張り、インスタントの味噌汁で体を温めて午後の戦いに備える。もちろん午後も大きなライズを目撃するも全く釣れずに近くの民宿で横になりながらなぜ釣れないのかをあてどなく考えつつ眠れない夜を過ごす。そして最終日である3日目の夕暮れ時に水面を割って出てくる獰猛な大型トラウトと対峙する...そんな釣りに憧れがあるのです。テレビの見すぎだろうか。

こんな感じで、数日間、本流の同じポイントで大物をねらってみたいという気持ちもあるんだけどまったくつれない時間が続くとどんどんやる気と集中力が落ちてしまって、どうしても魚の顔を見たくなるのです。

一匹でも釣れるのならいいんだけど、私は我慢できません。釣りにはそれぞれスタイルがある。同じ川、同じ流れで何時間も何日も、大物を待ち続けることができるタイプの人では、私は無かったようです。

私は、新しい川と景色を次々と見て歩くのが性に合っていて、なるべく同じところにはいかないようにしています。逆に私のような釣り方をしたいけど、できない人もいるはずです。どうせなら自分が得意な釣り方を徹底して伸ばしたほうが良いと、ある程度歳をとって考えることができるようになりました。

まとめ:さらに知らないことが増えた感じ

最後に入った支流も、自宅に帰って地理院地図で確認するとなかなかフトコロが深そうだし、最初に入った川も渓相自体は良かったので来春のサクラマスがのぼらない時期に訪れてみるつもりです。

新しいことに出会うとさらに知らないことが増えるものです。慣れしたんだと思っていた土地でもそれはしばらく続きそうで、もしこの先新しいことに出会えなくなったら引っ越しするしかなさそうです。

話は変わりますが、赤平の森の中でキツネを見ました(上の画像)。自宅付近でもよく見るんだけど、市街地で人間からエサをもらっているキツネはこういった森の中で暮らしているキツネより毛並みも悪く目が死んでい印象。

このキツネは鋭い目つきとふさふさの毛並みでスッと立っていてカッコよかったからカメラを向けたんだけど、あっという間に森の奥に消えていきました。人間もカメラも初めて見ました!と言わんばかりに、目を見開いて凝視していました。死んでいない生きている目でした。

野鳥について。カケスをたくさん見かけました。カラの仲間も混群らしきものを作り始めていましたね。そしてキセキレイを一度も見かけず、渡りの途中らしいキジバトをたくさん目撃し、いよいよ秋って感じです。

※今回釣り歩いた河川と詳しい釣果は、こちらのマップにて公開しています。【夕張/芦別/徳富】渓流釣りマップ「空知」の販売を開始しました

2日間の釣行データ

釣った魚

  • ニジマス 10匹以上(最大36cm)
  • イワナ 1匹(29cm)

使った毛ばり

  • ドライ毛ばり #12
  • テンカラ基本ケバリ #14  #12 #10

確認した野鳥

  • イソシギ
  • カケス
  • シジュウカラ
  • ゴジュウカラ
  • カワガラス
  • ハシボソガラス
  • ハシブトガラス
  • ハクセキレイ
  • キジバト
  • トビ
  • コゲラ
  • アカゲラ
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