【2024/11月第3週】台湾旅行計画とか過去に生きてるとか

初雪も降り渓流のシーズンもすっかり終わり、いつも以上に外に出る気がしません。何をしているのかと問われると、何もしていないとしか答えようがないのですが、そんな中でも生きていれば何かと考えたり起こったりするのでそれらを雑記としてまとめました。

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木切られる

釣行記でも触れたのですが、今年の夏、自宅近くの雑木林でチゴハヤブサが営巣し3羽の幼鳥を見ることができました。私が気がついたときにはそこそこ大きくなってしまっていましたが、それでも親鳥からトンボを口移しで与えられる様子を見ることができてうれしく思ったのもです。

そのチゴハヤブサが営巣していた雑木林一帯が整地され、高く伸びた木々も背丈くらいの灌木も足元の草類もすべて薙ぎ払われてしまいました。

もう終わりです。二度とあの場所ではチゴハヤブサを見ることができなくなってしまった...しばらく呆然と立ちすくみました、文字通りに。

某企業が所有する土地で、おそらく駐車場かマンションにでもするのでしょう。今までもどちらかというと嫌いな会社でしたがますます嫌いになってしまいました。そもそもそういった野鳥たちの存在は知らなかっただろうけど、知っていてもあの会社なら平気でやるだろうなと。

フェンスと監視カメラに囲まれた企業の土地が放置され雑木林や森になっているケースって結構あって、それが意外と都市部にポツンとあったりすると、いい感じに人も近寄れないから思いのほか野鳥の住処になっていたりするんですよね。

もちろんその会社の所有物だからどんなふうに使おうが勝手なんでしょうが、たぶん六花亭ならこういうことはしないだろうなと思います。嫌味の一つも言いたくなるわ、ほんと。

あぁ、無駄とはわかっていても、メールの一つでも送っておくべきだったと後悔しています。本当にショックでしばらく立ち直れそうもありません。来年の楽しみが一つ減ってしまいました。

自転車のパーツを買う

今年の冬も海外輪行を計画していて、まだチケットは購入していませんが、乾季のアジアを自転車で旅行したいと思っています。

持っていく自転車は普段も使っているジャイアントのクロスバイクで旅行に向けて輪行の練習と体力づくりをしてきました。近場ですが小樽と苫小牧にそれぞれ行き自転車を分解梱包して電車にのせて帰ってくるということをしたのです。

自転車のメンテナンスも進めてきたのですが、やはり気になるのは足回りで、今年の春にタイヤを入れ替え(タイでパンクが頻発したため)そして今回チューブとリムテープも交換するべく先日ネットで購入を済ませました。

本当はもっとやりたいことがあり、チェーンの交換や各部位の分解と清掃、グリスアップなどですが、それらを行うにはある程度まとまった工具が必要になります。今の自転車に合わせて工具を揃えてもいいのですが、次に買う車体は旅行専用のこだわったものにしたいと思っているので、そちらに合わせた工具を買っていく考えです。

当座のところは足回りのみ耐久力をアップさせて10日ばかりの海外輪行に耐えうる車体を維持したいと目論んでいます。といっても、空港スタッフがぶん投げたら一巻の終わりなんですが。

台湾旅行と鳥見

高雄市内の水辺にてシマキンパラ

ちょうど一年前、私は酷暑の台湾を自転車で縦走していました。

北端から南端まで、だらだらと自転車を漕いだのですが、当初は縦走そのものに焦点を当てて行動していましたが、後半は旅慣れてきて半日は公園などでぼーっと過ごすことが多くなり、それに伴い野鳥を見るようになりました。

旅の後半、特に高雄では丸二日間、市内や近郊の野鳥観察スポットへ自転車で出かけてひたすら野鳥を探していました。実際に現地に行くまで、台湾には野鳥のイメージがなかったのですが、現地でまず感じたのは、鳥の密度が濃くバラエティーに富んでいること。

住み慣れて見る目が腐っているのもあるかもしれませんが、日本だと市街地ではカラスやスズメ、よくてカラ類ばかりで、本格的に観察地まで赴かないと様々な種を見ることができないんだけど、台湾はスズメやカラスが少なく、全体的に偏りなく密度が濃くて、さらにうまく都市と自然が融合しているので野鳥観察の機会が非常に多いのです。(それでもハッカチョウの仲間が支配的ですが。)

墾丁で見たイソヒヨドリ

そんな感じでまだ整理&同定が済んでいなかった鳥の画像があったので、次回の旅行の前にそれを済ませてしまおうと作業をしました。ここに挙げたのはその一部です。その結果さらに種が増えて、トータルで43種ほどは同定ができた次第です。

双眼鏡は持たずに基本的に300ミリのレンズをつけた一眼(ペンタックスk-xとシグマ70-300 APO-DG)だけで撮影&観察をしたので、双眼鏡と望遠鏡があれば観察種数はもっと増えるはずで、次回の旅行の際には鳥見に全振りしようと考えていました。

そして近日中に3泊4日でその台湾旅行に出かける予定で準備を進めています。今回は台北市内と近郊に絞り、まさに”鳥見に全振りした工程”を組みました。途中、台北野鳥の会まで訪れる念の入れようです。

そんな台湾は旅先としても素晴らしいと思いますが、私が昨年強く感じたのは留学先としての選択です。もし私が若かったら、台湾留学を考えていたと思います。中国語、英語が話せるようになるだろうし、世界的に通用する大学もある、そして自然も多くてなんせ飯がうまい。

よく聞く「人の好さ」というものは私はそんなに感じませんが、それでもイヤな思いをするようなことはなかったです。それでも自転車で移動中多くの人に親切にしていただきました。特にローカルの食堂で私が注文できずに棒立ちしていると、セルフの水やスープを運んでくれたり、ソースの説明を頑張ってしてくれたり、スマホでコミュニケーションをしようと試みてくれたり、そんなささやかな温かさに触れました。

望遠鏡にスマホを

次回の台湾旅行には望遠鏡も携行するのですが、写真・動画撮影のためにこんなものを作りました。

市販品でもこういった望遠鏡にスマホを装着するアタッチメントは存在しますが、安いものはすぐダメになるだろうし、ある程度の価格の物を買っても互換性が無かったらいやなので結局自分で作ってしまいました。特にスマホ側のレンズの位置と、背面の指紋認証の位置(指で触れるだけでカメラが起動できて便利)は当然機種差があります。

瞬時に手で押さえて撮影することは困難。でもこのように固定してタイマー撮影すれば手振れを押さえることが可能です。今回はこれをポケットに忍ばせて野鳥を撮りまくり、帰国後茶でも飲みながらゆっくり同定作業を進める魂胆です。想像しただけワクワクが止まりませんね。

双眼鏡や望遠鏡を通した肉眼での野鳥観察ももちろん楽しいのですが、初めて見る鳥はやはりまずは画像として記録しておかないと、しっかり特徴を把握して同定することができません。

旅行に合わせて、一眼用に400ミリクラスのレンズを購入することも考えましたが私の財力では無理ですし、重たいしかさばるしでやめておきました。リアコンバーターも考えましたが今回は見送ります。

でもリアコンバーターだと自転車の時もフロントバッグに入る大きさに全長はおさまるだろうから、これは良い考えかもしれません。300ミリのレンズが実質で420ミリになるけど全長はプラス2センチ増えるだけ。でもこいつもそこそこの一眼本体が中古で買えるくらいの価格になってしまうから、考えものなんですが。

そんな感じで台湾旅行に合わせて光学機器を新調しようと頭を抱え思案した結果、ただ木製のアタッチメントを作るだけで終了。出費は数百円で済んだという話です。

YouTubeの挑戦

秋になりなぜか動画撮影欲が高くなってきて、YouTube を頑張ってみたいなと考えるようになり、今まで避けてきた「勉強」をしてみました。

流行とか稼げるとか登録者が増えるとか、そういうウラワザ的な技術ではなくて、純粋にどういう動画に共感するのかを自分で確認しようと、半日ほどかけて様々な動画を視聴しその要素を炙り出してみました。

あまりこういう言い方をしたくないのですが、結果的に「若い人」の動画に魅力を感じることが多く、その構成要素を箇条書きにして自分が動画を作る際に参考にしてみることにしました。

あまり金銭的な投資はできないので今あるものと環境で出来ること、そうなるとやはり”普段のこと”になりますが、それをしっかり作りこんでいこうと思っています。特に釣りに限定しないことを考えるようになりました。

今までは釣れることに焦点を当てがちで、そうなってくるとどうしても独りよがりかつ”オナニー動画”になってしまう。

釣れることや特別なこと、目立つことではなくてあくまでも日常かつ自分の目線を大切に、それらを丁寧に切りとり編集することが自分にできることなんだなと結論を出しました。

いくら大きな魚を釣ったり、数を釣ったりしたところで、そこに物語や思いや心象風景的なモノがなければ誰の共感も得ないんだなと。

いままで見てこなかった他人の釣り動画を少しだけ見てみると、非常に下品だし、同世代の男性だけが偏って集まり、人のやることにケチをつけたり人の動画をきっかけに自分語りをそれぞれが始めるのが関の山だとわかりました。

それは非常に見苦しく、私はそれの一人になりたくないと痛感したしだいです。だから今後は、釣りをメインにするのはやめることにしました。

釣りはあくまでおまけで自分の考えや生き方を反映した動画を作ってみたいと思います。そして数は少なくてもいいので共感してもらえるものを作りたいなと気がついた次第です。

よかったよかった。時間はかかったけどすこしだけ前進できました。YouTubeは自分で作ってアップしてみないとわからないことがたくさんあります。流し見は一瞬だけど作ることは非常に難しい。

過去を生きている自分

車の中でラジオを聴いているとき、今年の流行語として50-50(フィフティーフィフティー)が話題となっていました。

私はボソッと、「50-50と言えば浅田の真央ちゃんだよなぁ」とつぶやいたのですが、それを聞いていた助手席の人は、「あなたはいつも過去を生きているよね」と言いました。これは例の大谷選手のアレのことだったみたいですね。

これは言いえて妙だなと思ったのです。私はいつも過去を生きているなと。

私は流行にメッポー疎く、それらが私の手元にたどり着くころには手垢まみれの批評に耐え抜いた姿で、私はそれに10年を経てハマってしまうことがほとんどです。

不思議なものです。世は多様化。人により価値観が違うことが受容され、それもネットの登場で時代を超越したものになったはずで、”新しさそのものが価値になるモノ”を信奉する人は確実に減っているはずなのに、それでもいまだに新商品が発売されるとアクセスが殺到し店舗前には長蛇の列ができる。そのほとんどが転売ヤーらしいのですが、結局なんらかの価値があるからにほかなりません。

図書館をぶらぶらしていると、そういった時代に翻弄されたのち冷静な目のもとで行われた批評をかいくぐり、多くのひとの目垢がついた情報や物語に多く出会います。

結局脆弱な我々は中身なんじゃなくて「未知さ」に飛びつくんだなって、しんと静まり返った図書館の高い書架に囲まれた通路でボヤっと思ったのです。

私は間違っていないのでしょう。堂々と皆が言う”過去”を無料で生きていこうと思っております。

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