11月に入り気温が一桁の日も多くなってきました。虫を模した毛ばりの釣りにとっては厳しいシーズンで、上手なフライフィッシャーの人はいろいろな工夫をして腕の見せ所なんでしょうが、私は相変わらずのズボラなテンカラを続けています。
やる気とご縁のある魚だけ釣り歩く、今回もそんなスタイルの釣行になりました。
石狩北部と空知エリアの渓流釣り
アクセス
当別の市街地を抜けて国道28号線を北上すると新十津川と浜益を結ぶ451号線に行き当たります。この国道沿いには浜益川、徳富川というこのエリアを代表する二つの清流が並走しているので、ポイント選びに困ることはありません。
そしてもちろん当別川とその支流へのアクセスも可能です。私が最も頻繁に通っているエリアになります。
浜益川支流と徳富川本流
浜益川はシロサケ、サクラマスともに多くが遡上する川なのでこの時期の釣りは難しくなります。
この日も河原にほっちゃれの食べ残しがあって、ヒグマではないだろうけどちょっと怖い感じがします。足元を見ると、そのシロサケが悠々と泳いでいました。サケの仲間が遡上するピークは過ぎたと思うんだけど、やはりまだまだいますね。
海から戻ってきた来た大型のアメマス狙いで来てみたんだけど、まったく反応がないので、支流に移動してみます。ていうか、浜益川にアメマスがのぼってくるのかもナゾなんですが。
入ってみた支流は以前から気になっていた小さな川で、本流との合流地点に高めの落差工があってサケの仲間が遡上できないようになっているので安心して釣りができるんです。
車を止めて釣りの準備をしていると、大型トレーラーが近くに止まって、パンチパーマに薄い眉毛のトレーナーのおじさんが降りてきて、私を睨みつけます。
あぁ、からまれたな、カツアゲだな、30年ぶりくらいだな、と思っていると「森林組合の人ですかぁ?」というので「いえ、違います。車じゃまになってますか?」と答えると「なんだ、人違いだわ、ごめん」と言って重そうにキシキシいいながらトレーラーは走り去りました。一体何だったんだろうか。釣り場に車を止めているとたまにこういうことが起こります。
さて、その支流ですがめっちゃきれいだったんだけど、魚の姿は確認できませんでした。おそらくイワナの川で時間が悪かったのでしょう。草木がおいしげる時期はとてもじゃないけど入れない川なので、また来春、木々が茂る前に訪れてみることにしましょう。好印象でした。
浜益川をあきらめて、新十津川方面へ徳富川の様子を見に行くことにします。到着して流れを見てみるとダムの放流もないみたいで水は少なく、一部は藻が繁茂している状態です。
雰囲気は抜群でいかにも釣れそうだったんだけど、こちらもアタリすらありません。やはり秋は釣りが難しいです。あれだけたくさんいたニジマスはどこに行ってしまったのか。繁殖のために移動している時期なんでしょうか。不勉強なわたしは生態を学ぶ必要があるようです。
当別川支流
そして帰宅する途中、このままボウズも悔しいので、確実に釣れる当別川の支流によりました。
川に降りてすぐの深みに、フリッピングで毛ばりを落とします。左右も頭上も枯れ藪に囲まれていて、まともにロッドを振ることができません。
そんな状態でかなり元気がありあまっているニジマスに食いつかれて、あわてふためいています。動画を見ればわかりますが、頭上の枝にロッドが当たるので、取り込みまで苦労しました。
その後2時間くらい釣り下ったのですが、アタリが一回あったっきりでほかには収穫はまったくなく、帰り道はキノコを物色しながら歩きました。たぶんなんだけど、これは天然物のエノキダケ。鉄臭いようなエノキダケ独特の香りがしました。
Youtubeで本流大物師の細山さんの動画を見たのですが、イトウ釣りの合間にキノコを採っていて、やはり名人と呼ばれる人は心に余裕があるんだなぁと感心させられました。それで真似をしてみたくなったのです。もともとキノコが好きだし今後は山菜にも目を向けてみようと思います。
そうそう、鳥なんですが、結構近くでオジロワシが飛び立つのを見ました。当別川の青山ダムより上流の山奥なんだけど、こんなところにもいるんだ!って驚きました。どうしても小さな渓流というよりは、海岸や石狩川みたいな大きな川のそばというイメージがあるので意外でしたね。
夏場はほとんどみないカケスも3回も見ることができたし、275号線を走っているときは宮島沼へ向かっているであろうオオハクチョウの一団も目撃しました。電線にはかわいい顔をしたノスリもとまっていました。
木々の葉も落ち、渡りの時期になり、バードウオッチングにもよい季節になってきましたね。今シーズンはあと何回釣りに行けるだろうか。
この日の釣行記録
ということでこの日の記録です。
前回に引き続き動画の撮影と編集をしてみました。三脚に洗濯ばさみでスマホを固定するというなんとも貧乏くさい方法なんですが、うまく撮影できたときはテンション上がります。
でも動画を撮っているとどうしても写真撮影がおろそかになってしまいます。カメラを取り出すのが何だか面倒になってしまってダメですね。
そして釣りをしている自分を見ていると気がつくことがたくさんあります。フォームもきれいじゃないし、つり姿もなんだか不格好です。ダイワの黄色の文字が入ったウェーダーもダサいよなぁ、今更ながら。
ちょうど浸水してきたし、靴底のフェルトも限界にきているので買い替えのタイミングでしょうか。来シーズンはおしゃれなウェーダーにして、より映える動画制作に専念したいと思っています。
さて、釣果はまったくだったんだけど多くの野鳥を見ることができて充実感はありました。特に冬鳥を代表するオジロワシを至近距離で見ることができたのは幸運でした。
冬鳥の到来とは逆に、夏場あれほど見たキセキレイは完全に姿を消しました。今頃南の国に向けて移動しているんでしょうか。うらやましいかぎりです。
※今回釣り歩いた川の詳細はこちらのマップにまとめてあります。入渓地点や駐車スペースなど役に立つ情報を記載していますので、札幌近郊の釣行をお考えの方におすすめです。ぜひご活用ください。→【夕張/芦別/徳富】渓流釣りマップ「空知」の販売を開始しました
※北海道での釣りがご心配な方はこちらの記事も参考にしてみてください。→【規制とマナー2023】北海道で川釣りをする際に気をつけてほしいこと
釣った魚
- ニジマス1匹 約30センチ
使った毛ばり
- ドライコンチュウ#10
確認した野鳥
- オジロワシ
- ノスリ
- トビ
- カケス
- ハシブトガラ
- オオハクチョウ
- コゲラ
- アカゲラ
- ハシボソガラス
- カワガラス