テンカラ、フライの楽しみの一つが毛ばりの自作です。その自作の際に必要となるのが、「タイイングバイス」と呼ばれているものです。
バレーヒル(Valleyhill)プロAAバイスEXという安価なバイスを購入してみました。
使用してみて、初心者の方に自信をもってお勧めできることがわかったので、簡単にレビューを書いてみます。
追記:最初に買ったのがこのバイスで、7年たった今でもこれを使い続けています。
毛ばりの作り方についてはこちらで解説をしていますので、ぜひ挑戦してみてください。【簡単釣れる】テンカラ毛ばりの自作、巻き方
非常に安価
本体価格は2000円前後!という安価なバイスです。
結論から言いますと「コスパ最強」というやつです。
通常、この価格帯のものは使い物にならないこともありますが、この製品に関して必要十分な機能と頑丈さがあります。とても機構がシンプルなんですよね。
フライやテンカラを始めたいけど、飽きるかもしれないからなるべく安いものを、と考えている人には、うってつけの商品でしょう。
全体の作りとデザイン
全体が黒に塗装された鉄製で、ずっしりと重く見た目も決して悪くありません。
そして何より、余計な機能や凝っている箇所がないので非常に丈夫な印象で、落としたり多少無理をしてもびくともしません。
ただひたすら、先端でフックを挟むことに専念してくれる、武骨な漢といった印象です。
クランプ部分を取り外してお好みの銘木に刺したり、自分なりにカスタムする楽しみもありますね。高級品だとなかなかそういうことはできませんから。
この価格だと気軽にいじれます。私もあれこれ改造を模索中です。
分解して各部分の動作を確認
画像は足の先端部分。クランプでテーブルに固定して使うタイプです。
画像のように高さ調節可能で、フックを押さえる部分までの高さは、テーブル天板より13~20cmの範囲で調整可能です。クランプはちょっと頼りない感じですね。
本体上部の角度は調整できません。無難な角度なので通常の毛ばり制作であればこの角度で問題ありませんが凝ったフライを作りたい!とお考えの方は要検討でしょう。
上部を分解したところです。白の矢印で示したところ同士が接合されます。
右のレバーを操作することによって先端の細い部分が筒に引き込まれて、先端のフックを固定する方式となります。
レバーの手前にはワッシャーが付いているので摩耗によって使えなくなることもなさそうです。
調整は2か所の回転部で行います。これは文章で説明するのが難しいのですが...左の回転部を縦軸に寄せることにより、軸が回転されるのを防ぎ、右の回転部を調整することによって締付けレバーの効きを調整する、こんな感じでしょうか。
1時間くらい触っていればうまく調整できるはずです。初めての人でも難しくはないし壊してしまうこともないでしょう。
バイスヘッドに付いているコイル状のものは使用中のマテリアルをひっかけてキープしておくためのものです。テンカラの基本毛ばりを巻く際にも重宝しますので取り外さないように。
全体の評価
全体的にしっかりした作りで十分使えるものです。見た目も悪くなく、好みによってはむしろこれが好きという人もいるかもしれません。私はこのバイス、大好きです。
2023年追記:結局このバイスを7年使い続けています。たぶん一生使い続けると思います。
欠点をあえて挙げるとすれば以下の2点でしょうか。
- 先端部分がごつい
- 角度の変更ができない
本来はラバージグを作るためのバイスということもあり、先端部分が大きく、ピンセットのようにフック(針)をつまむことはできません。
そして角度の変更もできないので、繊細で凝ったフライの毛ばりを巻きたい人にはお勧めできませんが、簡単なものしか巻かない人、私のように雑なテンカラが主戦場の方には自信をもってお勧めいたします。
そんなわけで、バレーヒル(Valleyhill)プロAAバイスEX、商品レビューでした。
毛ばりの作り方についてはこちらで解説をしていますので、ぜひ挑戦してみてください。【簡単釣れる】テンカラ毛ばりの自作、巻き方