私のこのブログ、まともに更新をしていない時期もありましたが、なんだかんだドメインを取得して6年目になります。
昨年までは Google Blogger という媒体で運営をしていましたが、昨年末にワードプレスに引っ越しをし、やる気も復活してきたところです。

このブログというもの、今後はどうなっていくのかとても気になっています。いくつかの観点からもう一度ブログというものを見ていきましょう。
AIの台頭
AIに記事を書いてもらうことはできるんだけど、今の段階ではAIが書いたものとわかるレベルなので、そこまで脅威に感じてはいません。
使った経験がある人であれば理解できると思いますが、AIが生成する文章は、どこまでいっても「なんか違う」感が否めません。何回か書き直しをさせても結局AIが書いたものからは抜け出せない印象です。
一度英語を介していることが原因だと思われる不自然さがその違和感の一要因なのかもしれません。だから日本語でそのまま質問を受け取り、回答をする能力が充実してくれば、もっと自然で意味の通る文章を書けるようになるかもしれませんね。
でも表面上自然な文章が書けるようになっても、やはりAIが作る文章には肝心なものが抜け落ちています。それは「体験」です。彼らができることは文章や画像の表面的な「創作」にとどまります。
そして体験とともに忘れてはいけないことは「責任」です。AIは自分が書く文章に責任を持ちません。責任が伴わない文章はうわべだけの軽いものであることに変わりないでしょう。
ブログの定義の変化
ブログという言葉の定義は時代とともに変化してきました。
ブログという言葉が登場したころは、「WEB上の日記」という意味でそこにはほかに意図することはありませんでした。みんなSEOや収益などを意識せずに好きなように思うがままに書いていた印象です。
作家でも芸能人でもない一般の人でも面白い観点を持っている。ネット以前は完全に埋もれてしまっていた体験や観点に私たちは触れることができました。ちきりんさんがその代表格でしょう。
その後ブログという言葉は「アクセス数を稼ぎ収益化するためのウェブサイト」という意味に変化していきます。7.8年前がその転換点だったと思います。
アクセスを稼ぐためのタイトル付け、構成、本文になってしまって、検索上位にくるサイトは同じようなものばかりになりました。一部の有名ブロガーが手法を公開しだしてから、なおのことその傾向は顕著になりました。ヒトデさん、マナブさんあたりですね。
当時はアフィリエイトという言葉もその手法も多くの人が知らなかったので、たくさんの人が半分騙される形で商品やサービスを購入しました。今では広告であることの表示義務もあるしそれと識別できる人も増えたので以前ほど稼げなくなっているようです。
副業として純粋に収益化だけを目的にしてやる人の増加と、使う側の知識が増えたことでそう簡単には稼げなくなったのです。
そして、ブログに大きな影響を与えた note というサービスの登場。これによってブログ、要するに文章を書いて収益化するという考え方は大きく変わったと思います。
アフィリエイトのように「本文に関連するニセモノ」を販売するのではなくて、人生や体験から得た貴重な情報や面白いコンテンツをそのまま販売できるようになりました。誰でもアウトプットが得意な人であればネット上で「出版」して稼げる時代になったのです。
それは同じWEBで文章を書いて稼ぐという方法でありながら、ブログアフィリエイトとは本質的に異なります。
競争の激化
少ない投資で楽に稼げる、という記事の乱立によってブログを始める人がめちゃくちゃ増えました。もちろんそれらの記事もしっかりアフィリエイト(レンタルサーバーの契約やワードプレステーマの販売)なので、そこでも先行者は大きな利益を得たわけです。
あれですね。ゴールドラッシュで一番儲かったのはスコップとバケツを売っていた商店というアレと同じです。
ブログの書き方、レンタルサーバー、ワードプレステーマを販売した人が一番儲けたのでしょう。私もしっかり貢献した形です。
そんな感じでブログは乱立し、競争は激化しました。
このままブログは乱立し続け、検索エンジンは混乱の度を増し続けるのでしょうか。
何事も競争が激しくなると一時はカオスになるんだけど、ここで競争が激しいからと言って撤退するという選択をせずに、さらにクオリティをあげようという選択をすると、そのうちそのカオスも過ぎて生き残ることができる、というのがセオリーだと思います。
最後はやはり、ブログという媒体がその人に合っているかどうかなのでしょう。
ブログは何かを体験し、画像を準備し、文章を書くという流れです。この「ひとり編集長」的なことが好きな人は続くと思うし、成果もあげられるでしょう。
競争を意識せずにこの作業を楽しめる人は、この激しい競争を自然に難なく勝ち抜けるはずです。
アフィリエイト収益
私はきちんとアフィリエイトをしてこなかったので収益に特段変化はなく、今も昔も小学生のお小遣い程度しか純粋なアフィリエイトで稼げていません。一番良い月で中学三年生のお小遣いといった感じ。
最近はブログ人口も増え、ウェブメディアも多様化(動画サイト、SNS、noteなど)し競争も激化しているので、一時流行った「ブログ飯」のように純粋にブログアフィリエイトだけで暮らしていくことは、現状アクセスを集めることができている人、要するに先行者利益を享受した人以外は難しいと思います。そういう「ブログ飯」勢も最近はアクセスの減少で戦々恐々としていることでしょう。
なので、2024年の今からブログを収益化を目的として始めるのはお勧めできません。毎月1000円程度のサーバー、ドメイン代金も回収できないと思われます。
良質なデジタルコンテンツを持っているのであれば小細工無しでnoteなどで販売すればいいだけの話です。文章のみならず、画像、動画を収益化できるサイトも昨今ではたくさんあるので、いずれかが得意であればすぐに直で現金化できるでしょう。
何か実態のあるサービスや売るモノを持っている人は、わざわざブログなど書かずにランサーズやミンネなどに登録をすればいくらでも仕事を取ることができるでしょう。
そして、純粋な意味でのブログは、貴重で役に立つ情報を発信ができる人が生き残っていくのでしょう。そういう意味ではネット、ブログは今まさに過渡期だと思われます。いずれにしても、アフィリエイトの将来は非常に危ういと私は考えています。
グーグルが考えていること
公共の利益のためという大義名分を掲げていますが、実態はそんなことはありません。それは検索結果を見れば一目瞭然ですよね。
広告費を支払っているサイトが上位に表示され、その下にも広告まみれでまともに見ることができないサイトがずらーっと並んでいます。
その広告も詐欺みたいなものがほとんどで、クリックするとあやしいLPに飛ばされます。普通に閲覧できないくらい広告がポップアップしてくるので、本当にイライラします。そしてその広告を提供しているのが「AdSense」というグーグルの広告貼り付けサービスです。
グーグル自らがサイトを見づらくしているというのが現実。
今後グーグルのやり方が変わっていかないとなると、どういうことが起きるのか。それぞれが考えていると思います。私もよく近い未来を想像してみるのですが、私はネット以前のメディアと同じようなものになっていくと思っています。もうなりつつありますね。
一昔前、広く商品を売るにはテレビ、ラジオ、雑誌や新聞に広告を載せることが唯一の方法でした。そしてネットの到来とともに、一部メディアが独占していたものが一般の人にも開放されたのが広義の「アフィリエイト」で、ブログ、動画等でその波に乗ることができた人はしっかり稼げたみたいです。
今後は、また旧来のメディアと同様、ドメインパワーがあり信用度も高いサイトに広告費を払って広告を載せるということが普通になってくるでしょう。結局はテレビや新聞みたいな市民権を得たサイトしか生き残れない状態になりつつあります。
これからのブログ
何かと後ろ向きな未来しか見えてこないブログという媒体ですが、使いかた次第でまだまだその力は侮れなものであり続けるでしょう。
結局読んだり見たりするのは人間なので、SEO対策という名のほぼ「実態のないもの」に注力するよりは、初心に帰って「良質な記事」を毎回作ることだけを考えればいいと思います。
ですが、アクセスを集めて収益化を図ることが主な目的の場合、そう簡単にはいかないでしょう。あくまでもあなたの体験が主役であって、アウトプットたるブログは副産物にすぎないからです。
だから、良いブログを書きたいと思うのなら、良い体験をすることをまず考えてください。ほかのブログをパクったり、本の内容を少し変えてブログにしているようでは、期待する結果は得られないでしょう。
私はまだしばらくは今の方法(独自ドメイン+レンタルサーバー+ワードプレス)でブログをつづけてみようと考えています。WEBというものが、ドメインという文字列を介して表示される仕組みであり続けるのであれば、やはり長期で運営しているドメインの優位は変わらないと考えるからです。
その文字列に意味がなくなりそうになった時には対策を考えないといけません。それはまだまだ先の話でしょう。