

肯定的な意見

元の素材の良さ
「短編集」と言われるドラクエ7の物語。答えが用意された勧善懲悪ではなく、解決後に”苦み”や”やるせなさ”が残るものが多く含まれています。そしてそれが過去未来という時間軸の中で醸成されプレイヤーが体験する、という他に類を見ないRPG、それがドラクエ7という作品でした。バグや欠点が多々ありながらも一定の支持を集めリメイクがもっとも待たれていた作品と言ってもいいでしょう。
美しいグラフィック
ドールルックという人形のような質感のキャラクターやモンスターたち。そしてそれにマッチするジオラマ風に描かれた世界。この二つが絶妙にマッチしており、ハードの縛りで実現できなかったものが20年の時を経て実現したんだと考えると、感慨深いものがあります。
このグラフィックでモンスターズを遊んでみたいと思う人も多いでしょう。今後のリメイク作品はぜひこの路線を継承してほしいと思います。
さくさく進める
初代プレイステーションで発売されたドラクエ7は100時間を超える長編RPGでした。ただ単に長いだけにとどまらず、途中で投げ出してしまう要素もいくつかあって、普通にクリアするだけでもなかなかに根気が必要な作品でした。
一方今作では徹底的に「ストレスを感じずに遊んでもらうか」という点に注力し作られている印象で、どの場面においてもストレスを感じずにサクサク進めることができます。
テンポ良い戦闘
一度にコマンドを入力するターン制を排除し、キャラごとにターンが来るシステムとなりました。コマンド選択をした直後にキャラが動くので判断と結果がすぐに画面上に反映され、だるさや間延び感を一切感じさせません。従来のターン制コマンドバトルに慣れ親しんだ世代はちょっと味気なく感じるかもしれませんが、戦闘の臨場感は大幅にアップしました。
誰にとっても使いやすいUI
UIが根本的に刷新されていて、過去作と比較すると別物と言ってもいいほどに洗練されています。初めて触れるプレイヤーも迷うことなく必要な情報にたどり着けるよう導線がしっかり丁寧に配慮されています。
アイテムのイラストもそうですが、視覚で直感的に操作できるので、面倒に感じる要素を極力排除したユーザーフレンドリーなシステム画面になっています。これ一つとっても触ってみる価値はありそうです。
否定的な意見

サクサクし過ぎている
オートバトル機能に加え、難易度全般、得られる経験値と熟練度、これらすべてがプレイヤーのほうで適宜選択できるようになりました。途中で難しいと感じたら簡単に変更できるし、レベル上げや熟練度貯めの際にはそれに適した設定にすることで長時間の苦行から解放されます。遊びやすくなった反面、冒険の重みが損なわれています。
ストーリーの簡略化
印象的だったいくつかのストーリー(「クレージュ」「リートルード」「プロビナ」の3つのシナリオ)が削除されてしまいました。短編集というその特徴から、ストーリー本筋とは関係のない部分は確かにあるのですが、サクサク遊べて30時間でクリアできるようになったのだから、ストーリーは減らしてほしくなかった、という意見が見られました。
仲間との会話の減少
初代PS版では仲間がよくしゃべりました。もちろん今作でも仲間との会話は可能なんですが、ストーリーに関係のある部分だけであり、大幅に削られた印象です。PS版マリベルの毒舌にスカッとしたという人も多いでしょう。この点は残念なポイントと言えそうです。
単なるヌルゲーである、という意見
ゲームはただ単に進めて物語を見ていく、というものではありません。それなら小説を読めば事足りるのです。ゲームはそれ自身がもつ「物語」に加えて、試行錯誤をして障害を乗り越え、プレイヤー自身しか作ることができない成長を感じる、という側面もあり、今作ではそれが損なわれているという意見も散見されました。
遊びやすくし迷うことを極力排除すると、淡々と物語が進んでいくだけで、達成感を感じにくくなってしまいます。作り手が用意した物語と、プレイヤーが試行錯誤の末に感じる達成感、この二つがRPGを面白くさせている。そう考えると、このドラクエ7リイマジンドの評価は分かれそうです。
総合的な評価

体感9割以上の人がこのドラクエ7のリメイク作品を評価していて、すでに買った、もしくはこれから買う予定だと話しています。
上記に羅列したように、今作への批判は「簡単すぎる」という点意外に見当たらず、この事実だけでも今作が良作であることの証でしょう。
特にグラフィックの素晴らしさはどのプレイヤーもまず一番に評価している点であり、鳥山明氏が残したキャラクターたちとの相性も良く、これ以上にはできないんじゃないかという完成度だと思います。
過去作をプレーした人も、ドラクエはこれが初めてだという人も、誰が手にとっても後悔しないゲームである、というのがここに記す結論です。
