タイの街角、郊外の田園地帯で観察できる野鳥

タイを自転車旅行した際に見かけた鳥を挙げていきます。

前回旅した台湾同様、日本よりも鳥の密度が高く、どこにいても多くの種を観察出来るので、なかなかペダルを踏むことができずに走行距離を稼げませんでした。

背景が電線ばかりでちょっと味気ないですが、ご覧いただけると嬉しいです。

台湾自転車縦断の際に撮った野鳥はこちら↓

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チョウショウバト

英名 Zebra Dove 全長 23cm

旅行中、スズメ以外で多分一番多く見かけたのがこのハトです。

ハトと言っても、ヒヨドリくらいの大きさでとても小さく、よく地面を歩いてエサを探していました。鳴き声もキジバトのような、ハトっぽいものです。

バンコクからピッサヌロークまで、全域で頻繁に見ることができました。

ミドリハチクイ

英名 green bee-eater 全長 23cm

ハチクイの仲間で、そのカラフルな見た目と長く伸びた真ん中の尾羽が特徴的です。

幹線道路から一本入ると、ご覧のように電線に止まっている様子をたびたび見かけました。その名の通り、ハチやアリを主食とし、基本的には渡りはしないらしいです。

個体差が結構ある印象で、雌雄の違いだろうか、亜種だろうか、詳しいことは勉強不足でわかりません。

アオショウビン

英名 White-throated Kingfisher 全長 25cm

発達したくちばしと、美しいブルーのカザキリ羽が特徴のカワセミの仲間で、水に飛び込み魚や水生生物を捕食します。

飛ぶとめちゃくちゃきれいで見とれてしまいます。頻繁に見かけましたが意外と警戒心が強くて撮影は大変でした。

ムネアカゴシキドリ

英名 Coppersmith barbet 全長 17cm

なんかちょっとバランスが悪くて、メイク濃い目の鳥なんですが、かわいらしいです。

キツツキの仲間で、木に穴を掘って営巣するみたいです。東南アジアに分布し渡りはせず留鳥としてタイでもよく見られる種。もちろん今回初めて見ました。

チャガシラハチクイ

英名 Chestnut-headed bee-eater 全長 18cm

最初にご紹介したミドリハチクイと同じ科の鳥ですが、よく見ると違いはたくさんあります。特に頭部のはっきりした茶色と真ん中の一本尾羽がないこと。

ミドリハチクイよりも見る機会は少なく、この一度きりでした。かなり遠くて300mmのレンズではこれが精一杯でした。もういちどじっくり観察したい鳥のひとつです。

ホオジロムクドリ

英名 Indian pied myna 全長 23cm

ムクドリの仲間で、特定の樹木にめちゃくちゃ集まっていた印象です。その下で釣りをしていたので、フンをたくさんくらいました。

けっこうけたたましく鳴くのでそのうち鳴き声だけでわかるようになってきます。

キバラタイヨウチョウ

英名 Olive-backed Sunbird 全長 12cm

とても小さい鳥で動きもすばやく補足するのに一苦労しました。

くちばしの形状と、頬からのどにかけてのメタリックな色彩が特徴的で、他と見間違えることはなさそうです。

タイの田舎道を走っていると、頻繁に見つけることができます。メスはメタリック部分がなくてのどまでおなかと同様の黄色です。

シマキンパラ

英名 Scaly-breasted munia 全長 11㎝

さすがに都市部では見られませんでしたが、小さな郊外の町だと市街地の電柱や空き地などで見ることができました。

タイではかなり一般的な鳥の一種らしいのですが、私はそんなにたくさんは見ていません。とても小さく10羽程度の群れで動いていましたね。

篭脱けどりとして日本でも観察されたことがあるみたいですが、基本的に南アジアに広く分布しています。

ヒメヤマセミ

英名 Pied Kingfisher 全長 25cm

この写真はピッサヌローク郊外の水田地帯で撮影したもので、大きめの用水路に次から次へと飛び込み、近くの木の枝にとまり食事をしている様子を見ることができました。

帰宅し今調べていたのですが、太陽を背にしてホバリングをするみたいですね。かなりメリハリのある動きをするので、しばらく見入ってしまいました。

画像が小さく残念です。大きなレンズが欲しいけど、持ち運びがなぁ...

コアオバト

英名 Pink-necked green pigeon 全長 30cm

じつは結構同定が大変でした。最大の特徴である喉のオレンジが見えないので、そのほかの特徴から同定したのですが、まず間違いないでしょう。

南アジアではかなり一般的だと本には書かれていますが、私が見たのは一度キリ。おそらく、バンコクから南へ向かうとみる機会が多いのでしょう。

インドブッポウソウ

英名 Indian Roller 全長 34cm

別名「タイの街道プリンス」。めちゃくちゃきれいで姿勢の良い、それはそれは美しい鳥です。

数はそこそこいるので見る機会は多いのですが、接近が難しくすぐに飛ばしてしまいました。この一枚は、向こうから近くに飛んできてくれたラッキーショット。

翼を広げたときのビビッドな青と水色が、真緑の水田を低く飛んでいく様は、タイを代表する景色でしょう。

オオハッカ

英名 Great myna 全長 25cm

ハッカ界の番長的存在。ほかのハッカ連中より余計にツッパってます。

この鳥の仲間は台湾で3種確認しました。

そして今回、このオオハッカを見ることができたので、いちおうメジャーどころは網羅できたかなと思います。

カバイロハッカも見かけましたが、タイ中部ではこのオオハッカが一番多いかもしれませんね。

セイタカシギ

英名 Black-winged Stilt 全長 37cm

台湾でもたくさんみた、とても足が長いシギの仲間です。

水田に群れで降り、何かを必死に食べていました。タニシだろうか。

南アジアでは冬鳥で、中国、中東諸国、南ヨーロッパで繁殖をするみたいです。

シロボシオオゴシキドリ

英名 Lineated barbet 全長 不明

すっかり忘れてしまったのですが、鳴き声が独特で他と違うので気がつきました。

幹線道路沿いの電線の、かなり高い位置に止まっていたのを撮影したものです。ネット上にあまり情報がなく近々図書館の図鑑で詳細を調べてみようと思っています。

ゴシキドリの仲間で、樹洞で営巣するようです。

ハイイロモリツバメ

英名 ashy woodswallow 全長 不明

モリツバメ科の鳥は初めて見ました。めっちゃ悪そうです。

ツバメという名前がついているんだけど、アトリ科の鳥のようなずんぐりした体形です。中部でよく見かけました。家族仲が良いみたいで、数羽でぴったりくっついて並んでいる姿が印象的。

亜種アカモズ

英名 Brown shrike 全長 20cm

私はアカモズ調査に同行する機会をいただき、北海道でつがいを見たことがあるのですが、それでも識別はいまだに苦手で慎重になります。モズはほんとに難しい...

でも、こいつはアカモズと断定してもいいんじゃないかと、思っています。それでも自信がないので、違うよというご意見、お待ちしています。

それくらい北海道ではほとんど見る機会がない、貴重な鳥になってしまいました。

インドトサカゲリ

英名 Red-wattled lapwing 全長 35cm

田に降りているのを頻繁に見かけました。こう見えて警戒心が強く撮影は難しかった印象。

次に紹介するスキハシコウとこいつが、使用中の水田のいたるところにいて、使っていない水田では先ほどのセイタカシギが群れてつついている、そんな光景をたくさん見ました。

ケリの仲間で一部は渡るようですが、基本は留鳥のようです。西アジアから南アジアまで広く分布しています。

スキハシコウ

英名 Asian Openbill 全長 81cm

名前の由来はくちばしが完全に閉まらず、すいているからスキハシコウ。

かなりの数を見ました。雁行のように隊列を組んで、上空を飛んでいきます。基本的に渡りはしないようですが、生息密度が高いと散らばるようです。

シロハラオウギビタキ

英名 White-bellied fantail 全長 不明

オウギビタキ科の鳥だと思うのですが、シロハラかノドジロ、そのどちらかでしょう。もう少し勉強が必要です。

目撃したときは、なんだ、シキチョウかーと思ったのですが、のどの白いラインが違います。今回写真はあげませんが、タイでもシキチョウはたくさん見かけました。地鳴きがほんとキレイでずっと聞いていられる。

ハタオリドリ(Asian golden weaver)

英名 Asian golden weaver 全長 不明

ため池のそばの灌木林で見かけた鳥ですが、こういう地味系(ごめんよ)は苦手で同定にてこずりましたが、英語圏の鳥マニアのサイトでやっとそれっぽいのを見つけました。

これはメスで、オスは鮮やかな黄色のボディです。

あぁ、これでやっとすべての鳥の同定が済みました。

そのほか見かけた鳥

  • スズメ
  • カバイロハッカ
  • オウチュウ
  • カワセミ
  • ハシブトガラス
  • シキチョウ
  • ツバメ

今回の自転車旅行では、自然保護区や森林公園には立ち寄らなかったので、すべて道路沿いや田んぼ、灌漑ため池の周辺で観察したものになります。

それでもこれだけの種を見ることができて、大満足といったところ。

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