1992年の発売から30年以上が経過した今でも、多くのプレイヤーを魅了し続けているファイナルファンタジー5。本作はシリーズお馴染みの「ジョブチェンジシステム」を一つの完成形へと導いた作品であり、22種類のジョブと74種類ものアビリティが登場します。今回は、発売当時はその真の強さに誰も気づけなかった、意外な最強アビリティを5つ解説してみます。
格闘
モンクの力を全ジョブで
「格闘」は、風のクリスタルを入手した段階で解放されるモンクのアビリティです。モンクは全ジョブの中でナンバーワンの力を誇るステータスを持っていますが、格闘をセットするだけで、その凄まじい攻撃力をそっくりそのまま他のどのジョブにも継承させることができます。
ゲームバランスを崩壊させる性能
この強力なアビリティは、必要アビリティポイントがわずか45という驚きの軽さで習得できます。ゲーム序盤のウォルズ船周辺に到着する頃には、魔導士系ジョブやシーフ、忍者といった本来は非力、あるいは武器依存度の高いジョブでも素手でモンスターをボコボコにできるようになります。二刀流のスキルを持っていなくても、なぜか自動で2回攻撃を行う点も非常に強力です。
ラストまで戦える持続力
物語が中盤に進み、強力な武器が手に入り出すと一見出番がなくなるように思えます。しかし、第3世界の大海溝で入手できる格闘能力をブーストする防具「カイザーナックル」を装備することで、再び火力が跳ね上がります。最終局面である次元の狭間に登場するボス、ハリカルナッソス戦などでカエル状態にされてしまっても、格闘さえあれば通常と変わらない大ダメージを叩き出し続けることができます。こんな感じで最後まで使えるアビリティの一つです。
青魔法
初見殺しのラーニング
青魔法は本作で初めて登場したシステムで、敵の技を自ら受けることで「ラーニング」して自分の魔法として使用できるようになります。ホワイトウィンドやマイティガードなど、今ではシリーズ定番の有能技が揃っていますが、当時は使いこなすのが難しいアビリティでした。
「レベル○」系の魔法はあらかじめ自身のレベルを調整しておく必要があり、サポート系の技は初見ではまず使わない魔獣使いの「あやつる」を駆使しなければならなかったため、青魔法集めは大変です。
驚異の即死コンボ
青魔法の真骨頂は、即死耐性をも貫通する「レベル5デス」の存在です。敵のレベルが5の倍数であれば、ボスキャラクターであっても一撃でお釈迦にしてしまう凄まじい破壊力を持っています。
さらに、敵のレベルを半分にする「黒の衝撃」という技と組み合わせれば、本来は5の倍数ではない敵のレベルを無理やり条件に適合させて即死させるという、名前通りの衝撃的なコンボが完成します。一度この快感を味わうと、敵に遭遇するたびにライブラを唱えてレベルを確認したくなるほどの中毒性を秘めています。
うたう
優秀なサポート効果
吟遊詩人をマスターすることで習得できる「うたう」は、発売当時は誰からも使われない不遇なジョブの筆頭格でした。ステータスを上昇させる歌は一度歌い始めると操作不能になってしまう仕様に加え、前作での吟遊詩人(ギルバートさんです)の評価があまり良くなかったことも影響していました。しかし、実際に使用してみると非常に優秀な効果が揃っているアビリティです。
敵の動きを完封する愛の歌
数ある歌の中でも特に強力なのが「愛の歌」です。敵全体にストップの状態異常を付与する効果を持ち、その命中率は驚異の99%、さらに消費MPは0となっています。通常の時空魔法のストップと比較してもその破格の性能は一目瞭然であり、通常戦闘であればこの歌を歌っているだけで完封することが可能です。
強敵を無力化するハメ性能
愛の歌は通常のボス耐性を持つ敵には効かないとされていますが、実際にはそこそこの数のボスに対して有効です。例えば、強敵であるピュロボロスの「アレイズ」や、フォーボス・トライトン・ネレゲイドの「デルタアタック」といった厄介な行動を、動きを止めることで発動させずにただの雑魚レベルまで弱体化させられます。さらに、最強の召喚獣であるバハムートや、古代文明の遺物であるオメガに対しても効果を発揮する恐ろしい性能を持っているのです。
おどる
可愛らしい見た目に反したその効果
おどるは第1世界の終盤、ロンカ遺跡をクリアした後に手に入るジョブ「踊り子」のアビリティです。「ふたりのジルバ(HP吸収)」「ミステリーワルツ(MP吸収)」「魅惑のタンゴ(混乱付与)」「剣の舞(4倍ダメージ)」という4種類のダンスがランダムで発動します。中でも剣の舞は、単体で他のアビリティとは一線を画す圧倒的な破壊力を持っています。
神装備とのシナジー
おどるはランダム発動というギャンブル性の高さに加え、習得できる時期がメインジョブが固まりつつあるタイミングだったため、当時は敬遠されがちでした。しかし、ロンカ遺跡内で遭遇するラミアから低確率で盗むことができる「ラミアのティアラ」を装備することで評価が一変します。この装備は剣の舞の発生確率を25%から50%へと引き上げる効果を持っているからです。
格闘との組み合わせ
さらに、このおどるを序盤に覚えたモンクの「格闘」と組み合わせることにより、本作屈指の攻撃コマンドである「みだれうち」と同等か、狙った相手に全火力を叩き込める点においてはそれ以上の凶悪な攻撃手段へと変貌します。あまりにも簡単に大ダメージを出せてしまうため、ゲームの難易度が大幅に下がってしまう点には注意が必要です。それぐらい強力なわけです。
調合
低コスト優秀アビリティ
最後に紹介する「調合」は、薬師のジョブで覚えることができる、本作において本当の意味での最強アビリティです。莫大なアビリティポイントを稼ぐ必要はなく、わずか45ポイントで習得できてしまうコストパフォーマンスの良さなのに、その性能は後述の通り破格と言えます。
多彩な効果
調合によって生み出される効果はどれも強力無比です。HPとMPを全回復した状態で蘇生させる「リザレクション」、対象のレベルを20も引き上げる「ドラゴンパワー」、本作最強の攻撃魔法フレアと同等のダメージを与えつつその数値を吸収する「ドレインキッス」など、挙げ出したらキリがありません。これらの強力な効果により、他の多くのアビリティの存在価値を霞ませてしまうほどの多種多様な効果を秘めています。
反則級の性能
当時は薬師自体の見た目やデフォルトアビリティである「のむ」の印象から、99%以上のプレイヤーが調合の真価に気づかずに物語を終えていたでしょう。しかし、アトモス戦でリザレクションを使って以降、その強さに取り憑かれるプレイヤーが続出しています。ドラゴンパワーでレベルを上げて属性を付与した状態からの「アポロンのハープ」、あるいは「祝福のキッス」を使ってボスを強制的にバーサク状態にして完封するなど、使い方によっては真面目なレベル上げが馬鹿らしくなるほどの反則的なアビリティなのです。

