サントハイム王の予知能力
2章の中盤でサントハイム王は悪夢にうなされるようになり、そのことを周囲に伝えようとしたら突然声が出なくなってしまいます。それを知ったアリーナたちはさえずりのみつを手に入れて、それを飲んだ王は再び声を出せるようになりました。
その王は、巨大な怪物が地獄から蘇りすべてを破壊する、そんな恐ろしい夢を見たというのです。それも何度も何度も同じ夢を。
サントハイム王家の血筋の人たちには未来予知という不思議な力があるようで、特にアリーナの父はその力が強く、それは幼いころから続いていた模様。リメイク版のサランの町の教会裏の立て札にはこんなことが書かれています。
みらいのボクの娘へ。今キミはきっと困ってるはずだから、いいこと教えてあげるね。お空のずっと上には天空のお城があって、竜の神さまが住んでるんだって。竜の神さまはとても強くておおむかし地獄の帝王を闇に封じこめたくらいなんだ。
サランの立て札のうらがわ
サントハイム王が幼いときに書いたもので、まずはアリーナが困っていることを正確に指摘していることに驚きます。自分を含めた城の人たちが消えてしまうことも予知夢で見たのかもしれません。
そして、予知ではありませんが天空の城と竜の神の存在にも言及していることから、サントハイム王家は天空の血を引いていることが窺い知れます。
残されたアリーナとお供
武術大会の後、エンドールのアリーナのもとへひん死のサントハイム兵がやってきて、すぐに城に戻るように伝えて息を引き取ります。サントハイムに戻ってみると、城の人たちは神隠しにあったかのように忽然と消えてしまっていました。
サントハイムおうのみたゆめとは…? すがたをけしたデスピサロとは…?
そしてサントハイムのひとびとはいったいどこにいってしまったのか?
そのなぞをさぐるため、ふたたびアリーナひめたちはたびにでたのだった…。
2章最後のナレーション
このナレーショにアリーナたちの旅の目的がはっきりと語られています。それまではアリーナの力試しの旅という個人的なものでしたが、ここからはもっと大きなサントハイムという国、そして世界にどんな異変が起こっているのか、その原因を突き止めるための旅になるわけです。
そこで引っ掛かるのは武術大会にも顔を出していたというデスピサロという男。2章の段階でアリーナ一行はある程度デスピサロという男が怪しい、と思っていたのでしょう。
エンドールへ引き返した?
さて、城を出たアリーナ一行がとりあえずしたことは、残された兵士へ指示をすることでした。その一人がエンドールとサントハイムを結ぶ旅の扉にいる兵士です。3章でトルネコがそこを訪れると、強めの口調で追い返されることから、その時点で国境は封鎖されていたようです。
本来自由に行き来できるはずなのですが、サントハイムが国としての機能を失っている状態なので、他国から人を入れないよう、通過したときにアリーナが直接指示したと考えるのが無難でしょう。
その後はエンドール周辺で情報収集でもしていたのかもしれません。そのうちトルネコが例のトンネルを開通させ、ブランカ方面への道がひらかれます。おそらくアリーナ一行も同じルートをたどり東へ向かったはずです。
海路か陸路か?
しかしそのルートだとどうしても引っ掛かることがあります。それはどのように砂漠をこえたのか?という疑問です。砂漠は馬車がないと横断できないということは第5章のホフマンの件からも明らかです。
じゃあエンドールから直接船で向かったのでしょうか。確かに第4章であきらかになったようにハバリア~エンドール間にはきちんとした航路があるので、この世界の中心であるエンドールから各地へ向かう航路があっても不思議ではありません。
でも、そうなるとトンネルを掘っていたご老人の言葉に矛盾が生じます。
ひがしのみなとまちにいくため、このどうくつをほりはじめたのじゃ
トンネルのご老人
ここより東にある港町はコナンベリーしかありません。したがってエンドールからコナンベリー方面への航路はその時には存在せず、陸路が唯一の方法だったと断言できます。
そこで先ほどの砂漠横断についてなんですが、おそらく金でキャラバンを編成したのではないでしょうか。なんといってもアリーナは大国の王女ですから。
普段はそんな素振りなんて見せませんが、いざというときに使える金はたくさん持っているでしょう。あくまで私の想像です。
ミントスへ渡る
ということでアネイルを経由しコナンベリーにやってきた一行については5章でその噂を耳にすることができます。バーのマスターなどが「おひめさまたち3人が最後の船で南に向かった」と証言しています。
”最後の船”というのは大灯台が魔物に占拠される前ということでしょう。ライアンもその前にミントスへ渡ったはずです。
アリーナ一行が南へ発った後、大灯台は占拠され船が出せなくなり、そのタイミングでトルネコがやってきてその潤沢な資金で船を建造し主人公たちに灯台に巣くう魔物の排除を依頼するという流れです。
さて、ミントスへ向かう途中、クリフトは謎の病で倒れてしまいます。主人公たちが追いつくのはそのタイミングです。その時にはもうすでにアリーナはパテキアを取りに一人で南へ旅立っており、クリフトと彼を看病するブライの二人がミントスの宿に残っていました。
おかしな戦士一行
主人公たちがパテキアを探しているときにアリーナを目撃しますが、彼女は他のパーティーの一員として洞くつを探索しています。このパーティーどこかで見た記憶が…。
そうです。第5章の始めで主人公がブランカですれ違ったあの戦士一行です。勧誘してきたくせにいっぱいで仲間に入れてくれなかったあいつです。
洞くつで会った時にはパーティーメンバーがガラっと変わっていることから、やはりバンドと同じでメンバーを長く固定し活動するのは難しいのでしょう。
FC版ではアリーナは隊列の最後尾についていましたが、リメイク版では先頭を歩いているのがわかります。アリーナの性格を考慮すると、自ら進んで仲間を求めるタイプではないので、おそらくあの戦士一行が頼み込んで同行させてもらった、と考えるのが自然でしょう。
結局、アリーナと戦士一行ではなく、主人公たちがパテキアのたねを先に見つけて持ち帰り、クリフトを治すことができました。そのタイミングでアリーナたちは主人公が勇者と知り仲間に加わるわけです。
アリーナ一行の旅路を振り返ってみましたが、クリフトが病気になってしまったり大変なことも多かったはずです。でも、どことなく楽しそうに見えるのは、アリーナの明るさとクリフトとブライのキャラの良さが影響していそうです。
ライアンとホイミンの旅もそれはそれでいろいろ想像力を掻き立てられましたね。


