天空シリーズの勇者
ドラクエのナンバリングタイトル456はまとめて「天空シリーズ」と呼ばれており、時代背景も地形も異なるが同じ世界線として描かれています。
時系列では 6→4→5 の順番であり、5は天空シリーズの完結編となるわけです。なので5の世界に暮らす人達は、過去の6と4に登場したキャラやモブキャラの血をどこかで引き継いでいる、ということができるでしょう。
ドラクエ5の勇者の母方(ビアンカ、フローラ)の祖先は天空人の血を引いています。これは作中で言及されているので間違いはありません。
そしてビアンカもフローラも養女であったので、宿屋を営んでいたダンカン夫妻、サラボナの大富豪ルドマン夫妻、この2組の夫婦は天空の系統を汲んでいないということもはっきりしています。
生みの親がわかればそのルーツを探れますが、残念ながら二人ともその辺は不明なままになっています。いずれにしても4の勇者、もしくはあの時に天空上にいた人たちのだれかの子孫なのでしょう。
5における勇者発生の条件
さて、そんな天空の血を引いた女性と主人公の間に生まれた子供が伝説の勇者(男の子)となるわけです。
ここでドラクエ5における勇者の定義をもう一度確認してみましょう。
- 邪悪がはびこるその時
- 天空の血とエルヘブンの血の混血
1に関しては作中でいろいろな人がその言い伝えを語っています。要するに、魔王が登場すると、それに呼応し勇者もまた生まれる、ということになるので、勇者の条件を満たしていても、その時に魔王が存在し世界が危機に陥っていなかったら、彼(or彼女)は勇者として覚醒しないということになります。
なので、男の子が天空のつるぎを装備できた時点で、ミルドラースの存在が確定した、ということになるわけです。
これはそのまま4のエスタークと主人公にも当てはまり、そのことを知っていた魔物たちとデスピサロは必死になってこれから生まれてくるはずの勇者を探していた、というわけです。筋は通っていますね。
条件2(混血)についてですが、PS2リメイク版のどこかでそれについて言及されていたはずです。天空の血だけでは勇者の条件を満たさない。だから、もしビアンカ(フローラ)が別の男性を選んでいたら勇者は誕生しなかった、のかもしれません。
それではゲームの進行上まずいので、主人公が選んだほうが天空の血を引いており、選ばなかったほうは一般の女性として描かれています。
ここで一つ疑問が生じます。それはなぜ「男の子」が勇者なのか、ということです。
勇者は男でなければいけないという男尊女卑的考えは、3の勇者を男女選択できるようになって以来、ドラクエの世界からはおそらく消えました。
4の勇者も男女選択可能で、女性を選んだ場合でもシンシアがヒロイン、というか親友の間柄で、それはそれでとてもグッとくるものがあります。エンディングで泣けることには変わりない。
だから、男だからという理由で男の子が勇者として覚醒した、とは考えられません。
おそらく、女の子も天空装備を念のため手に取ってみたはずです。しかし体が受け付けなかった。そしてゲームシステム上も天空装備は男の子しか装備できない。だから実は二人とも勇者だったということもありません。
この疑問の答えなんですが、遺伝の優勢劣勢の話に帰結してしまいそうです。同じ両親から生まれても兄弟間その特徴が全く違う、というのは当たり前の話で、偶然男の子が母方の天空の血と父方のエルヘブンの血を濃く受け継ぎ勇者となった、と考えるのが妥当でしょう。
エルヘブンの民の起源
そのエルヘブンの民は5になって初めて登場した人たちです。前の時代である4にはそれらしき人々は登場しません。(私が見落としているだけなのか?)
エルヘブンの民の特殊能力は天空界、人間界、魔界を仕切る門の開閉です。4の時点でその3つの世界に分けられていたので、エルヘブンの民が存在していてもおかしくはないのですが…
では4より前の世界である6ではどうだろうか。ここにはそれっぽい存在がいます。マサールとクリムトの兄弟です。
われら兄弟には生まれつきふしぎなチカラがそなわっておるのじゃ。
空間をこえる…そんなチカラがな。
ある地点と別のある地点に空間を結ぶドビラを開く…
はやい話が旅のトビラとよばれるものを作ることができるのじゃ。
DQ6幻の大地ーマサールとクリムトの言葉
これってまさにエルヘブンの民の能力なんですよね。異界への扉を開く能力はまだこの時にはなかったかもしれません。旅のトビラがせいぜいだった。しかし、この二人がエルヘブンの民の起源にあたり、マーサと主人公の祖先という確率は高いでしょう。
今回書いた事柄からも明らかですが、やはりこの3つの作品の核心部分は共通している、と言えるでしょう。本当によくできている物語です。
