昨年(2025年)、北海道でも何件かのヒグマに関する人身事故が発生しました。登山、狩猟、山菜取り、そして街中でもヒグマに襲われてしまう事案が相次ぎました。
私自身が身の危険を感じていることもそうですが、渓流釣りを人に勧められる状況ではない、そう思って渓流釣りを中断しています。再開時期は未定で、それに伴いマップの販売と更新、ガイドも中断しています。
万が一襲われてしまった時、多くの人にご迷惑をおかけすることになります。それが何らかの業務中(農業、林業、治山事業など)であった場合は「痛ましい事故」として扱われるれるでしょうが、こと釣りに関しては娯楽であり、必然性が無いものであることは疑いようがありません。
加えて、私は基本的に一人での釣行がほとんどなので、その面からも釣りに行くのはあまりにも無責任なんじゃないかと思っています。
よくバックカントリースキーで遭難し救助を呼んでいる人たちに対するバッシングをネット上で目にしますが、本質的にはそれと変わりがないことです。
いくら「気を付けている」と主張したところで、街中よりもヒグマとの遭遇可能性が高いエリアに、娯楽目的で赴いていることは明らかです。
おそらく今年(2026年)も何件か人身事故が起こることでしょう。釣り人が被害に遭うケースも発生するかもしれません。
私はあなたに対して「釣りに行くな」と言っているのではありません。行かれる方は十分に気を付けて、楽しんでいただきたいと思っています。
でも私はしばらく自粛することに決めました。
今後、ヒグマの数が減少に転ずるには何十年とかかるかもしれません。狩猟者の育成もすぐにできることではないでしょうし、ただでさえ若い人が減っている現状で、数年でヒグマの数が大幅に減ることは考えられず、そう考えると私は渓流釣りを生きているうちに再開できるかも怪しいところです。
ヒグマに関して、ちょっとだけ自分の考えを書かせていただきます。
ことネット上では過激な論調が目につきます。ヒグマは絶滅させるべきだ、ヒグマの生息地に行く(住んでいる)人間こそ駆除すべきだ、一匹も殺さず全て捕獲して山奥に放すべきだ、そんな意見も目にします。
でも、そんな単純な話ではないでしょう。ほかの動物(特にエゾシカ)との関係、人間の減少と過疎化、林業の衰退、ハンターの減少、狩猟への規制や偏見などなど、いろいろな要素が複雑に絡み合っていることです。
今後どのように調整し共生を図るかは、専門家同士が話し合ってよい解決策を出していただきたい。丸投げになってしまうが、私にはそれしか言えません。
私の理想なんですが、市域をコンパクトにして、都市と自然をはっきり分ける(概念ではなく物理的に)ことを今後何十年単位で進めていくしかないんじゃないか、と思っています。それがヒグマ以外の動植物の保護につながるだろうし、人命も、観光資源も守ることができる。
それをするには、空洞化した街に住んでいる人たちに都市部に移住してもらうしかないでしょう。非現実的ですが、黙っていてもどんどん人口は減って、街が放置され自然に還っていき、そこに取り残されたわずかな高齢の人たちがヒグマにおびえながら過ごしているのが現状です。美唄、奈井江、芦別などの郊外はまさにそんな感じです。
少しだけ市域を今よりコンパクトにして、渓流を含め山林に入ることをライセンス制とすれば状況は改善するように思えてなりません。まぁ、どこまで行っても素人考えなので、やはり専門家の素晴らしいアイデアを待ちたいと思いますし、近い将来、そういうものをどこかで目にすることを願っています。
ということで、もろもろの状況を鑑み、私はしばらく渓流には赴かないことになりました。繰り返しになりますが、釣りの際には十分対策をし、情報を集めてからお出かけください。