シーズンが始まりましたね。やっと釣りができます。と言いつつ、毎年シーズンが終わると、もう釣りはいいかな、引退しようかなと様々な理由から思ってしまうのですが、景色が緑に変わり、車窓からキラキラ光る川面を見てしまうと、ふつふつと釣り欲が再燃し、また川の水に足を入れてしまうのでした。
ということで、相変わらずとりとめのない文章ですが、よろしければ最後までお付き合いください。
夕張方面小河川釣行
雪代の具合を見に、某国道沿いを流れる3つの河川を釣り歩いてきました。
今冬の積雪量は例年並みという印象があったのですが、胆振日高方面は少なめだったかもしれませんね。すでに雪代は完全に消え去っており、普段の川の様子となっていました。むしろ若干渇水気味と言ってもいいくらいでした。
夕張川本流はダムが開いている状態でした。おそらくダム上もまだまだ水が多いはずです。
さて、ヒグマ出没のニュースが頻繁に聞こえてくるようになりましたが、なんだか若干報道が偏っているようにも感じています。
昨年あたりから、急にローカル放送局のウェブサイトがヒグマ速報なるニュースを掲載するようになり、いかにもヒグマの個体数が急増しているように煽っていますが、そんな急に個体数が増えるはずもないし、以前は報告をしていなかったようなケースもネットを介して知られるようになったので、危険が増しているような印象を受けてしまいます。個人が撮影した動画が出てくるからなおさら恐怖を煽ります。
札幌以外の北海道内では人が減り街と自然の境界があいまいになっていること、昔よりも山の管理に人出が足りていないことなど様々な要因があると思いますが、そこは専門家じゃないとわかりません。でも、過度に恐れてしまうとアウトドア自体が不可能になってしまいますから、川が好きな我々としてはある程度のところでバランスをとるしかないでしょう。
私は昨シーズンから極力入渓地点から離れない釣りに切り替えました。以前は2,3時間遡行することも度々あったのですが、今では橋の付近でしか釣りをしなくなりました。私はどちらかというとヒグマに遭遇しやすい星のもとに生まれた人間だと思うので(私よりもたくさん山や川に入っているのに一度も姿を見たことがないという人が複数いるので)平均以上に警戒するようにしています。
あとはやはり頻繁な音出しをして不意の遭遇を避けることくらいしか対策はできないでしょう。そして残念ながら運の要素もあるだろうから、なるべく普段から運がよくなるような言動を心がけようと思っているわけです。
さて、ちょっと話がそれましたが肝心の釣りについて。水量は程よくコンディションも悪くなかったのですが、おそらく大型連休中にそこそこ人が入っていた影響もあるのでしょう、魚影は薄く感じました。もっと出てもよかったと思ってます。
いずれも小さかったのですがレインボートラウト、イワナ、ヤマメの3種を釣ることができたので釣行としては十分と言えます。私としては満足できるラインです。
そして野鳥に関しても、キセキレイとカワガラスを今シーズン初めて見ることができたし、エゾムシクイ、ミソサザイ、センダイムシクイなどのさえずりも耳にしました。
これからますます気温が上がって釣りがしんどくなってくるだろうから、今のうちにもう少し川に入っておきたいところです。次回も同じ方面のほかの川に入ってみる予定でいます。
根室探鳥旅行

一泊二日で根室方面へ鳥を探しに出かけてきました。
飛行機で新千歳から中標津まで飛び、そこからレンタカーを借りて根室、春国岱方面をぐるっとまわってきました。
私はどちらかというと山や林の小鳥が好きなので、湿地のカモやシギチ、カモメには疎く、それの勉強と経験値獲得のための探鳥ということで出かけてきたのです。
ある程度準備はしていきましたが、それでも同じ北海道なのかと疑ってしまうほど気温が低く、海沿いということで冷たい風に終始晒され、体力を奪われましたが、二日ともきれいに晴れてくれたので多くの鳥を観察することができました。
タンチョウ、オジロワシと言った俗にいうレア種が普通に観察できるところはさすが道東と言ったところ。シギの大群(トウネン、メダイチドリ、キョウジョシギ)にも遭遇したし、最近見ていなかったカモ類(ヒドリガモ、ハシビロガモ、ヨシガモ、キンクロハジロ等)やマヒワ、ベニマシコにも出会うことができました。
宿はこちらの民宿にお世話になりました。
探鳥地へ徒歩でいくことができる立地ですし、オーナーさんも鳥の専門家なのでバードウォッチング初心者からベテランまでお勧めできる宿です。海外からのバーダーにとても人気とのこと。うなずけます。
今回は夕飯のみ頂きましたが、海産物を中心としたとても手の込んだ家庭料理で、白飯を3杯もおかわりしてしまいました。次回もこちらでお世話になろうと思っています。
鳥見とは全く関係ありませんが、中標津空港到着時には搭乗ゲートではなく直接タラップから地面に降りることができ、今ではすっかり珍しくなったことができていい歳してキャッキャッと興奮しましたね。
帰りは、折り返し便で到着した人が搭乗ゲートから降りてきたので、天候や人数などその時の状況によるのでしょうが、やっぱりこのスタイルのほうが飛行機に乗ってきた感があって私は好きです。
レンタカーは小型車を予約したのですが、何らかの理由で中型車に変更されていて新型のプリウスに乗ることができ、200キロ程度走ったにも関わらずガソリンは7リットルしか使わずに済みました。思っていたよりも運転しやすかったですし、技術の進歩はスゲーなと感心した次第です。
ということで、根室方面探鳥旅行でした。今度はいつ行けるだろうか。近日中に観察できた鳥をまとめて記載しておきます。
映画レビュー:駅 ステーション
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映画のレビューです。
今まで見たことがなかったのですが、アマゾンプライムに含まれていて興味本位で鑑賞しましたが、いやー良かったですね。何が良いってその「景色」です。
あらすじはとてもシンプルで、ストーリを追って楽しむという類の映画ではありません。もちろん健さんの存在感が抜群なのは言うまでもありませんが、なんといっても50年ほど前の北海道の雰囲気というか寂しい空気をひしひしと感じることができます。
私の世代ではなく、私の親の世代の北海道が舞台の映画で、ある男の仕事と女性関係に焦点を絞った映画となります。健さんなので、仕事ができてモテるキャラであり、正反対の私としては特に彼に感情移入したり共感することもありません。
舞台は札幌、増毛、留萌、そして陸の孤島と呼ばれていた雄冬です。雄冬は札幌から日本海側を海岸にそって北上するルート(オロロンライン)が開通するまでは、船でしか到達できないまさに陸の孤島だったのですが、それが開通するまでの10年ほどがドラマの年代と重なります。
まだ北海道がギリギリ活気のあった時代。でも活気と同時に、底知れぬ寂しさがあるのが北海道という土地柄で、それがうまく描かれていて、ああ、自分の両親はこういう景色を見ながらわずかな希望を頼りに青春時代を生きてきたんだなと、そして半分泣きながら子育てをしてきたんだなと、不思議と懐かしい感情がジワジワ湧いてきました。
もちろんドキュメンタリーではなくフィクションであり、1981年制作時点の目線から1968年からの10年弱を描いているので、その景色は創られた部分も多々あるでしょうが、それでもあの景色を納めてくれているのはとても貴重でありがたいことです。
こういう映画って、その娯楽性以上に、将来その景色を保存していたということに価値が生まれるものですよね。それはもちろんリアルではありませんが、その時代を生きた人がその時代の空気を表現しよう努力した結果生まれたという観点から、リアル以上にリアルな景色を再現することに成功するのでしょう。
やや逸れますが、「秒速5センチメートル」をはじめとする新海誠さんの作品は、その点何十年後かにさらに評価を上げる映画なんじゃないだろうか。もうすでにあの空気感はなくなりつつありますし、首都圏出身ではない私が見ても、日本の街の風景を感じられる、恐ろしく丁寧で手の込んだ、景色を愛でる名作たちでしょう。
ということで、また日本の古い映画を見たくなりました。